2017年03月21日

新刊『高尾山の木にあいにいく』(ゆのきようこ・作、陣崎草子・絵、理論社)

新刊絵本が出ました!
『高尾山の木にあいにいく』(ゆのきようこ・作、陣崎草子・絵、理論社)
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日本一登山客が多いといわれる山、高尾山。
ゆのきようこさんは、20数年間ずっと、毎月高尾山に登って自然観察を続けてこられた方です。
そのゆのきさんと一緒に何度も高尾山に登り、樹木の姿を観察して描いた絵本です。

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5月、新緑の高尾山は本当に眩暈がするような美しさです。
天上的な歓喜におそわれます。

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高尾山だけで、千数百種の植物が生きているといわれ、イギリス全土の植物種の数にも匹敵するほどとのこと。
とても生態系の豊かな山で、低山には生えないといわれているブナやイヌブナも生えていて、それ故か、独特の柔らかくも鮮やかな新緑風景が広がっています。

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絵本の中にはメインの樹木以外にも、この季節に見られる高尾山の珍しい草花や虫や鳥たちなどを描いています。
草花はすべて、実際に高尾山で見たものたちです。

頂上から富士山を望める高尾山の縁起は古いですが、江戸時代には特に、庶民の信仰を集める霊山として登山客の絶えない活況を見せました。その活況は現代においていよいよ華やぎを見せ、なんと世界規模となってきており、外国人登山客の姿も多く見かけます。

また、高尾山は飯縄権現を奉る山岳修行の地でもあり、そのような多面的な歴史的背景を持つためでしょうか、登山道の道々には静かな荘厳を感じさせる場と、親しみやすい明るい雰囲気の場所とが混在し、多彩な表情を見せています。

この絵本のお仕事は、高尾山から「山や植物について学びに来なさい」と声をかけていただいた、という仕事だった気がしています。
絵本を描くために一人でも何度も高尾山に登りました。
登る内に、高尾山は生態系や自然の豊かさ美しさを伝えてくれる山であると同時に、人間による自然破壊や、温暖化の現状についても教えてくれている山だと感じるようになりました。

山は多くの登山者を大らかに受け入れていますが、それは自然に触れる喜びを与えてくれると同時に、人間の無知と無感覚が引き起こしているさまざまの破壊状況についても、思い馳せる機会を与えてくれている、ということなのだと思います。
たくさん人に、自然がいかに人間の生存にとって重要なものであるかを、今後も伝えてゆきたいと思います。
そのためにはまず、とにもかくにも美しい自然に触れ、愛着や敬意を心に芽ばえさせることが重要だと感じています。
大切さに真から気づいたとき、初めて人は「それ」を守ろうと動きだすのでしょうから。

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たくさんの手作りPOPを作りました!
書店員さんにも、とっても喜んでもらえました。

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高尾山に向かう京王線の沿線にある啓文堂さんなどの書店さんでは、POPつきで大きく展開してくださっています。

ぜひとも、この絵本を片手に、高尾山の樹木をたどり、本物の木々、草花の美しさに触れてくださいませ。


 
posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作