2018年02月16日

『短歌は最強アイテム 高校生活の悩みに効きます』(千葉聡・著、岩波ジュニア新書)

歌人で高校教師でもある千葉聡さんの著書に、陣崎草子の短歌を一首引用いただきました。
『短歌は最強アイテム 高校生活の悩みに効きます』(岩波ジュニア新書)
https://www.iwanami.co.jp/book/b325119.html

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千葉聡さんは「ちばさと」の愛称で親しまれている高校の先生で、以前は中学校に勤めており、その教師生活の様子は、第三歌集『飛び跳ねる教室』(亜紀書房)や、『今日の放課後、短歌部へ!』(角川書店)にもエッセイとして納められています。
本書は、さまざまな歌人の短歌を引用しながら、今を生きる高校生たちの青春性と、ちばさと先生の青春性(としかいいようのないまっすぐな生き方)が、エッセイとして綴られているという形式で、各章には千葉聡さんの短歌連作も納められています。

千葉聡さんは新任校の着任式で「前の学校が大好きでした!」と挨拶してしまうような、まっすぐ過ぎると思うほどまっすぐな方で、エッセイを読んでいると、そのまっすぐさ故に引き起こされる数々の出来事に、「こんなに全力投球で生きていいものなのか」と、謎のハラハラを感じてしまい、いつの間にか手に汗握りながら読み進めている自分を発見することとなります。
ときに人格人品や善性をギリギリと問われる事態にみまわれながらも、ちばさと先生は体をふるわせ、声をふるわせて人生と生徒たちに向かっていきます。

多くを語るには随分時間がかかってしまいそうな本でありエッセイシリーズなので、ぜひとも直接手に取ってみてください。
学生時代を生きる人のみならず、この世のすべての、正直すぎるせいで異様な熱量を発してしまう人たち(それは私自身もそうだと思いますが)への、応援歌、賛歌とも言えるシリーズです。
この文章を書いている間も、書いては消し消しては書きと、謎の汗をかいてしまいました。

そしてこのギリギリした緊張感を、いつか千葉聡さんの書く青春小説の中でも味わえそうな気がしています。


国語科のドアに「校内どこかにはいます」と貼って空を見に行く   千葉聡