2018年07月07日

新刊『こだわっていこう』(村上しいこ・作、陣崎草子・絵、学研)

『こだわっていこう』(村上しいこ・作、陣崎草子・絵、学研)が刊行されました!

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村上しいこさんの作品の挿絵と装画を担当させていただきました。
村上しいこさんは、以前から、なんてなんて面白いお話を書かれるのだろう、と尊敬していた作家さんです。
人気作『れいぞうこのなつやすみ』を読んであまりに面白くてビックリしたものでしたが、その他にも学校の日曜日シリーズや、『ともだちは わに』から始まるともだちシリーズ、『とっておきの詩』など大好きな作品がたくさんあります。
そうかと思えば『うたうとは小さないのちひろいあげ』に始まる一連の短歌を題材にした、苦さの中にも笑いが散りばめられた爽やかな青春小説を書かれるなど、広い年齢層の心の機微を大胆にも繊細にも描かれています。

そんな村上しいこさんの物語『こだわっていこう』は、えるくんとそうまくんという二人の男の子のお話です。
えるくんはちょっと控えめであまり強く主張しないタイプの男の子。
そうまくんはこだわりが強くてときどきえるくんを困らせるけど、いろーんなことを知っている魅力的な男の子です。
そんなふたりの世界を、やわらかい筆致でこまやかに描いてくださっています。

本書の装丁デザインは城所潤さんがご担当くださいました。
細やかなところまで気を配って、素敵なあたたかいデザインにしてくださいました。

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ふわふわんとした印象で描いた、えるくん。

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えるくんの記憶の中のそうまくん。
そうまくんは「こだわりスイッチ」が入ると、周りが見えなくなることがあって……。

けんかもするし、時には事件だってあるけれど、どうしてなんだろう、やっぱり遊びたいって思う。
そんなお友達、私にもいました。
私は、えるくんタイプでもあり、そうまくんタイプでもある、という感じの子だったので、ふたりの気持ちがしみじみ伝わりました。
だけど、大人って時に、こどもたちの世界の大切な何かに気づかずに、大人の理屈でこどもを規定してしまうところがあるかもしれません。

本作『こだわっていこう』は、自分の気持ちをうまく言葉にできないようなこどもたちの心にすーっと沁み入るのではないかしらと思うと同時に、大人に何かを気づかせてくれる物語でもあるように思います。

しみじみと長く深く、たくさんこども達、大人達に届きますように。
 
posted by 草子 at 22:49| 本の仕事・著作