2018年07月07日

新刊『こだわっていこう』(村上しいこ・作、陣崎草子・絵、学研)

『こだわっていこう』(村上しいこ・作、陣崎草子・絵、学研)が刊行されました!

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村上しいこさんの作品の挿絵と装画を担当させていただきました。
村上しいこさんは、以前から、なんてなんて面白いお話を書かれるのだろう、と尊敬していた作家さんです。
人気作『れいぞうこのなつやすみ』を読んであまりに面白くてビックリしたものでしたが、その他にも学校の日曜日シリーズや、『ともだちは わに』から始まるともだちシリーズ、『とっておきの詩』など大好きな作品がたくさんあります。
そうかと思えば『うたうとは小さないのちひろいあげ』に始まる一連の短歌を題材にした、苦さの中にも笑いが散りばめられた爽やかな青春小説を書かれるなど、広い年齢層の心の機微を大胆にも繊細にも描かれています。

そんな村上しいこさんの物語『こだわっていこう』は、えるくんとそうまくんという二人の男の子のお話です。
えるくんはちょっと控えめであまり強く主張しないタイプの男の子。
そうまくんはこだわりが強くてときどきえるくんを困らせるけど、いろーんなことを知っている魅力的な男の子です。
そんなふたりの世界を、やわらかい筆致でこまやかに描いてくださっています。

本書の装丁デザインは城所潤さんがご担当くださいました。
細やかなところまで気を配って、素敵なあたたかいデザインにしてくださいました。

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ふわふわんとした印象で描いた、えるくん。

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えるくんの記憶の中のそうまくん。
そうまくんは「こだわりスイッチ」が入ると、周りが見えなくなることがあって……。

けんかもするし、時には事件だってあるけれど、どうしてなんだろう、やっぱり遊びたいって思う。
そんなお友達、私にもいました。
私は、えるくんタイプでもあり、そうまくんタイプでもある、という感じの子だったので、ふたりの気持ちがしみじみ伝わりました。
だけど、大人って時に、こどもたちの世界の大切な何かに気づかずに、大人の理屈でこどもを規定してしまうところがあるかもしれません。

本作『こだわっていこう』は、自分の気持ちをうまく言葉にできないようなこどもたちの心にすーっと沁み入るのではないかしらと思うと同時に、大人に何かを気づかせてくれる物語でもあるように思います。

しみじみと長く深く、たくさんこども達、大人達に届きますように。
 
posted by 草子 at 22:49| 本の仕事・著作

2018年06月01日

新刊『ウシクルナ!』(陣崎草子・作、光村図書出版)

『ウシクルナ!』(陣崎草子・作、光村図書出版)
いよいよ悲願の刊行となりました!
こどもも大人も、たくさんの人にぜひとも手に取ってほしい関西弁をしゃべる「おっさんウシ」の爆笑ストーリーです。
★特設サイト
http://www.mitsumura-tosho.co.jp/webmaga/ushi/detail01.html

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装丁デザインは城所潤さん。キンキンのピンクで激しさ爆発のかっこいいデザインにしてくださいました。
めちゃめちゃ気に入ってます。城所さん、ありがとうございました!

大喜利プレゼント企画開催中です
みんなの「うちに突然来たら,困っちゃうよ〜」大募集!
http://www.mitsumura-tosho.co.jp/webmaga/ushi/detail00.html
『ウシクルナ!』の発売記念企画として,読者をはじめ多くのみなさまから「うちに突然来たら,困っちゃうよ〜(でも,おもしろいな)」と思う作品を募集します。
ご応募いただいた作品は『ウシクルナ!』特設サイトで随時発表し,その中から特におもしろい4名の方には、プレゼントが!

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本の中に挟み込まれた↑のハガキや、サイトからプリントした応募用紙で応募することもできます。

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こんなシートにあなたの「大喜利ネタ」を描いて送ってくださいね。
書店さんなどでのワークショップ開催のお問い合わせもお待ちしております!
お問い合わせ
光村図書出版 第三編集部 出版課 「ウシクルナ!」係
Tel:03-3493-3945


『ウシクルナ!』ってどんなお話?

小学4年生の男の子、四葉四郎くんの家に、突然、謎のおっさんウシがやって来た!

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四郎くんは、父ちゃん、三段界さん、栃乙女レラミ、霊能者の桂川ボンドさんなど強烈なキャラクターたちと共に日本一のバンドを目指すことになって……。

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予想を裏切る展開の連続。
貧乏を吹き飛ばすウシのパワーが爆発して、四郎くん大迷惑! という物語です。
たくさんの人にこの物語に出会って、笑って、スカッとして、嫌なことがちっぽけに思えてくるような、そんな気持ちになってもらえたらと切に願っています。

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書店さんに手作りPOPもお配りしています!
そんな強い思いから、手作りのPOPも作成しました。
出版社さんからも送付してもらえますので、手作りを置いてやろうという書店さんは、ぜひ、光村図書出版さんにご連絡いただけますと幸いです!
出版社さん作成のプレゼント企画用のPOPもあるようです。

http://www.mitsumura-tosho.co.jp/webmaga/ushi/detail02.html
光村図書出版 第三編集部 出版課 「ウシクルナ!」係
Tel:03-3493-3945

たくさんのこども達に笑ってほしいです。
どうかよろしくお願いいたします!
posted by 草子 at 07:07| 本の仕事・著作

2018年05月28日

新刊絵本『おしりどろぼう』(陣崎草子・作絵、くもん出版)

新刊絵本『おしりどろぼう』(陣崎草子・作絵、くもん出版)が出ました!
陣崎草子の作絵の絵本としては2作目になる絵本が、いよいよ刊行されました。
http://kumonshuppan.com/ehon/ehon-syousai/?code=29513

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ポイ〜ンと笑っちゃう、新しいおしり絵本の登場です。
くもん出版のくもん式の販売員さん数十名が試し読みしてくださったところ大ウケだったとか!
装丁デザインはアルビレオさんで、アルビレオさんもラフを読んだときに大いにウケてくださったそうです。
シンプルながら、随所にキュートさ満載の素敵な装丁にしてくださいました。感激です。ありがとうございます。

テキスト原稿を書いていたときからグツグツと笑っていました。
自分でいうのもなんですが、大好きな絵本ができました。

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なんだかにくめない動物たちをいっぱい描きました。
ある日、かばくんがパンツをはくのも忘れていそいで家を飛び出して行きます。
いったいかばくんは、なぜそんなにいそいでいるのでしょう? そして、そんなかばくんの、丸出しの素敵なおしりがねらわれる!?

おしりづかいコンテスト、プレゼント企画があります!

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(※画像はくもん出版さん企画サイトより)

『おしりどろぼう』の目玉企画としてコンテスト式のプレゼント企画があります!
http://kumonshuppan.com/naruhodo/oshiridorobou/
サンプルで載せてくださっているこどもたちの絵がすごーく楽しいですよ。ぜひ見てください。
絵本を読んで、はさみこみの「おえかきシート」に、自由に描いて送っていただくと、すてきな「おしりづかい」を陣崎草子&くもん出版編集部さんが選んで、なんと、陣崎の直筆原画など、豪華賞品をプレゼントします!

◎賞◎
最優秀おしり賞 :1名様
陣崎草子さんがあなたの「おしりづかい」を絵にしてプレゼント!
優秀おしり賞 :3 名様
陣崎草子さんがあなたの「おしりづかい」を色紙に描いてプレゼント!
すてきおしり賞 :30名様
陣崎草子さんオリジナル「おしりどろぼうノート」をプレゼント!

◎締め切り◎
2019年5月31日(金) 消印有効
*賞品の発送は2019年8月頃を予定しています。

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書店さん用に、こんな手作りPOPも作成して、書店めぐりをしています。
どうか、『おしりどろぼう』の応援をよろしくお願いいたします!

こどもも大人も、たくさんの人に笑ってもらえたらうれしいです。
ぜひとも書店で手にとってくださいませ!
 
posted by 草子 at 12:31| 本の仕事・著作

2018年05月25日

絵本『へんしん! モグネグネン』(イトウユーイチ・作、陣崎草子・文、ベネッセ)

絵本『へんしん! モグネグネン』(イトウユーイチ・作、陣崎草子・文、ベネッセ)

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ベネッセの「こどもちゃれんじほっぷ」の月刊絵本えほんばこより、『へんしん! モグネグネン』が刊行されました。
イトウユーイチ・作、陣崎草子・文、となっていますが、本作、少し変わった形式で関わらせていただきました。

イトウユーイチさんといえば、NHKのぷちぷちアニメ「ニャッキ!」などの作品が大人気のクレイアニメーションの監督さんです。
http://www.i-toon.org
そのイトウユーイチさんが、まずクレイによって絵を制作され、完成した絵に陣崎がテキストをつけるという、普通の絵本とは逆のパターンで作成されました。
まず「どんな絵本にしようか」という段階から、イトウユーイチさん、陣崎、編集者さんの三つ巴で絵本の完成像についてディスカッションしていきました。とても刺激的な時間でした。
そうして練り上げられた展開、構成は、さすがのイトウユーイチさん!
とってもチャーミングだけど、どこかスパイスが効いていて、しかもクレイアニメーションのダイナミックな動きを感じさせるエンターテインメントにあふれた絵本となっています。
粘土という特質も存分に生かされていて、奥行きや立体感を感じ、触覚にふれてくる感じもたまりません。

ちなみに私、かつてほんの少しの期間、イトウユーイチさんのクレイアニメのスタジオで働かせていただいてたことがあり、そのときにイトウさんが、映画館で上映される作品「ノラビッツミニッツ」の試写に向かう電車の中で、私の絵の具まみれの手と、綺麗な格好をしたお姉さんを交互にさして「自分の手は汚れてて恥ずかしいと思うかもしれないけど、こういう手がクリエイターの勲章だよ」とおっしゃった言葉をずっと忘れずにいます。
作家として生きる決心と弾みをつけることになった大事な出来事のひとつです。

興奮まちがいなしの大展開連続の絵本です。
たくさんのこども達が、このチャーミングにしてダイナミックな絵本を楽しんでくれますように!
  
posted by 草子 at 14:32| 本の仕事・著作

2018年03月12日

新刊『仮面シンドローム』(金の星社)

新刊が出ました。
『仮面シンドローム』(金の星社)
https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323062181

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NHKでかつて放映されていた10代の悩みに応える人気番組「オトナヘノベル」の、番組内のドラマの原案小説が、この度、書籍として刊行されました。
装画は、げみさん。空気感のある絵が素敵です。

執筆陣と内容は以下の通りです。
「かっこつけて大失敗 見栄っぱりなボクらに愛を」長江優子
「トランスフォーム×ハイスクールT 彼女は有罪」陣崎草子
「トランスフォーム×ハイスクールU 彼女の仮面」陣崎草子

私の執筆した「トランスフォーム×ハイスクール」のシリーズは、かっこよくて女子に大人気だけど実は乙女男子であることを隠している深見条、コープスペイントでひとり歌をうたい動画配信をしている謎の少女、いやし系凄腕ドラマーの原大元、クラスでは人気者でバレー部では鼻血ブー子と呼ばれてしまう有本世利、そしてクラスでは目立たないように過ごす影のある春山凜ら、とある高校生たちの「キャラクターコンプレックス」にまつわる物語です。

番組放映時、この「キャラ変」のテーマは特に人気があったそうです。
10代の生活では、学校内でのキャラや立場、位置付けってとても切実な問題です。
私自身、高校生の頃は「海がきこえる」というアニメに憧れて、田舎に引っ越してキラキラの転校生になって人生を再スタートさせる妄想に取り憑かれていました(笑)

そんな10代の妄想に効く小説が、10代のみなさんに届きますように。
ぜひ手にとって読んでくださいませ。


 
posted by 草子 at 14:30| 本の仕事・著作

2018年02月11日

バンコクこどもの本紀行:「飛ぶ教室」的 世界一周旅行!:雑誌「飛ぶ教室」52号

雑誌「飛ぶ教室」52号
【特集】「飛ぶ教室」的 世界一周旅行!
タイのバンコクの「こどもの本紀行」のイラストエッセイを書かせていただいています。
http://www.mitsumura-tosho.co.jp/shohin/tobu/book_t052.html

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・バンコク行きの飛行機をまちがう大失敗!
・IBBY(国際児童図書評議会)のアジア・オセアニア大会のレポート(楽しいよ〜。参加絶賛おすすめ!)

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・バンコク国際交流基金さん主催、マイティブックの松井紀美子さん企画の、熱い! こどもの本のトークイベント inバンコク
現地ですばらしい通訳をしてくれたニンさんも、バンコクのこどもの本事情について記事を書いてくださっています。

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・タイで活動するNGOマレットファンさんの素晴らしい活動!

などなどについて書きました。
マイティブックの松井紀美子さんはじめ、オーストラリア在住の作家、渡辺鉄太さん、日本の作家、濱野京子さん、まはら三桃さんなどなど旅友の皆さまにもご出演いただいています。
珍道中でした! めっちゃ楽しかった〜。
いろんな人が私の記事読んで「バカだ〜」と笑ったらしいので、ぜひ手に取って読んでくださいませ。
 
posted by 草子 at 07:18| 本の仕事・著作

2017年09月20日

雑誌「GINZA」にて短歌と写真のコラボレーション

雑誌「GINZA」10月号(マガジンハウス・刊)にて
コスメのコーナーで短歌と写真のコラボレーション企画に短歌を寄稿しました。
https://ginzamag.com/

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シャネルの新作香水「ガブリエル」とのコラボ記事もあります。
「ガブリエル」はココ・シャネルの本名。
シャネルが新しい香りを発表するのは十数年ぶりとのことで、ココの本名を冠された新作にはシャネルの情熱と本気が託されているのでしょう。
新時代を開く革新的な魂たちへのエールです。

写真家のYoshiaki Todaさんは御年70歳の大御所で、重厚芳潤な写真に短歌を寄せられ、非常に刺激的な仕事でした。

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posted by 草子 at 05:10| 本の仕事・著作

2017年09月11日

新刊『うっかりの玉』大久保雨咲・著、陣崎草子・絵、講談社・刊

新刊が出ました!
『うっかりの玉』大久保雨咲・著、陣崎草子・絵、講談社・刊
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なんと、江國香織さんが推薦の帯文を寄せてくださっています!
私は装丁画と中の挿絵を担当させていただきました。

本書は「児童文学」でありながらも、すべて「おとしより」の物語でまとめあげられているという、珍しい物語。
ですが、その珍しさも、大久保雨咲さんのふんわりとやわらかい中にスパッと個性が鋭く光る文章にふれると、納得です。
はじめて原稿を読ませていただいたときから、大久保雨咲さんの書かれる文章、物語にすごーくトキメキを感じました。
大久保雨咲さんにしか描くことのできない、独特の世界観や視線や言葉づかいがきらきらと光っていて、とても新鮮な読書体験を得たのでした。
雨咲さんの物語に出会わせてくださった、編集担当の松田素子さんと講談社のSさんに深く感謝申し上げます。

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帯をとった装丁はこんな感じです。
今回、雨咲さんの新鮮な物語に触発されて、自分でも新しいことをしたいなと思い、切り絵や布を使った絵にチャレンジしました。
すると、タカハシデザイン室の高橋雅之さんが、なんともいえず愛おしいチャーミングな本姿にしてくださいました。心より感謝!

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紙と布のテクスチャの違いが気持ちよいです。

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収録作は全部で6話。そのすべてがおばあさんやおじいさんの目線や人生を通して描かれているのに、不思議な文章の力によって、人の心の根深いところにある童心が揺さぶられます。
サトウキビをかじったときのような滋味深い甘やかさの中に、ふいに生と死の陰影が垣間見えてハッとしたり。

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甘さと、ちくりとした毒や哀切とユーモアの調合が、えもいわれず魅力的!
思わず目を丸めて、くすくすと笑ってしまいます。

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大久保雨咲さんのこの新鮮な物語『うっかりの玉』に、たくさんの方に出会って欲しいです。

大久保雨咲きさんは前作『ドアのノブさん』は「大人もハマる児童書」としてテレビで紹介されていました。
本作『うっかりの玉』も、子どもからお年寄りまで、あらゆる人の心にじわーっと届き、くすくす笑いやほっこりした笑いを届けてくれる物語だと思います。



ぜひとも手にとってくださいませ!
どうぞよろしくお願いいたします!
 
posted by 草子 at 10:11| 本の仕事・著作

2017年03月28日

文庫解説『蚊がいる』(穂村弘・著、角川文庫)

穂村弘さんのエッセイ集『蚊がいる』の文庫版が刊行されました。
私は文庫解説「逆だよ! 逆う!!」を書かせていただいております。
本書は装幀デザインが横尾忠則さん。
穂村弘さんと又吉直樹さんとの対談も収録されています。

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さて、この件に関しては述べたいこと(というか、述べてみたいこと)がありすぎて、脳内の整理がつかない状態ですので、後日、この項目は改めて追記、更新します。
フェミニズムと絡めて穂村弘さんを見たいようでもあり、穂村さんの作品は絵本表現においてもフェミニズムと不思議な相互関係を見せていると感じています。
posted by 草子 at 10:00| 本の仕事・著作

2017年03月21日

新刊『高尾山の木にあいにいく』(ゆのきようこ・作、陣崎草子・絵、理論社)

新刊絵本が出ました!
『高尾山の木にあいにいく』(ゆのきようこ・作、陣崎草子・絵、理論社)
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日本一登山客が多いといわれる山、高尾山。
ゆのきようこさんは、20数年間ずっと、毎月高尾山に登って自然観察を続けてこられた方です。
そのゆのきさんと一緒に何度も高尾山に登り、樹木の姿を観察して描いた絵本です。

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5月、新緑の高尾山は本当に眩暈がするような美しさです。
天上的な歓喜におそわれます。

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高尾山だけで、千数百種の植物が生きているといわれ、イギリス全土の植物種の数にも匹敵するほどとのこと。
とても生態系の豊かな山で、低山には生えないといわれているブナやイヌブナも生えていて、それ故か、独特の柔らかくも鮮やかな新緑風景が広がっています。

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絵本の中にはメインの樹木以外にも、この季節に見られる高尾山の珍しい草花や虫や鳥たちなどを描いています。
草花はすべて、実際に高尾山で見たものたちです。

頂上から富士山を望める高尾山の縁起は古いですが、江戸時代には特に、庶民の信仰を集める霊山として登山客の絶えない活況を見せました。その活況は現代においていよいよ華やぎを見せ、なんと世界規模となってきており、外国人登山客の姿も多く見かけます。

また、高尾山は飯縄権現を奉る山岳修行の地でもあり、そのような多面的な歴史的背景を持つためでしょうか、登山道の道々には静かな荘厳を感じさせる場と、親しみやすい明るい雰囲気の場所とが混在し、多彩な表情を見せています。

この絵本のお仕事は、高尾山から「山や植物について学びに来なさい」と声をかけていただいた、という仕事だった気がしています。
絵本を描くために一人でも何度も高尾山に登りました。
登る内に、高尾山は生態系や自然の豊かさ美しさを伝えてくれる山であると同時に、人間による自然破壊や、温暖化の現状についても教えてくれている山だと感じるようになりました。

山は多くの登山者を大らかに受け入れていますが、それは自然に触れる喜びを与えてくれると同時に、人間の無知と無感覚が引き起こしているさまざまの破壊状況についても、思い馳せる機会を与えてくれている、ということなのだと思います。
たくさん人に、自然がいかに人間の生存にとって重要なものであるかを、今後も伝えてゆきたいと思います。
そのためにはまず、とにもかくにも美しい自然に触れ、愛着や敬意を心に芽ばえさせることが重要だと感じています。
大切さに真から気づいたとき、初めて人は「それ」を守ろうと動きだすのでしょうから。

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たくさんの手作りPOPを作りました!
書店員さんにも、とっても喜んでもらえました。

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高尾山に向かう京王線の沿線にある啓文堂さんなどの書店さんでは、POPつきで大きく展開してくださっています。

ぜひとも、この絵本を片手に、高尾山の樹木をたどり、本物の木々、草花の美しさに触れてくださいませ。


 
posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2017年02月16日

海外翻訳『おこめようちえん』(苅田澄子・作、陣崎草子・絵、講談社)

はじめて絵本が海外にて翻訳出版されます。
『おこめようちえん』(苅田澄子・作、陣崎草子・絵、講談社)

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中国語での出版になり、北京の出版社から刊行されます。
同じアジアでお米文化を持つ中国のこどもたちにも、楽しんでもらえますように!

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じゃん。
と、「ザ・日本!」という感じの食べ物風景なわけですが(笑)、中国の子たちはどんなふうに思うのかなあ。
中国でもお寿司なんて食べられているのでしょうか?
先日、京都や沖縄に行ったのですが、周りの観光客は中国や韓国から来た方ばかりでした。
中国た韓国の方にとって馴染み深い、あるいは珍しい日本食が何なのか気になります。
ご近所で、同じお米文化とはいえ、お料理はまったくバリエーション豊かに枝分かれして発展しているというのが、文化や人間の面白さだなと感じます。

ちなみに以前、中国出身の方に聞いた話では「本当に高級な素晴らしい中華料理は日本に伝わっていない」とのことで、さる地方の伝統的な高級中華料理のお話をいろいろうかがいました。
実際の食材(例えば白菜とか、魚とか)に、いかにそっくりに似せて美しく作るかに腕をふるう高級料理文化があるそうです。
そういう料理文化は日本にぜんぜん伝わって来ていないそうなので、いつか本場中国で出会ってみたいものです。
 
posted by 草子 at 20:13| 本の仕事・著作

2016年10月27日

新刊!『オムライスのたまご』(森絵都・作、陣崎草子・絵、講談社)

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新刊『オムライスのたまご』(森絵都・作、陣崎草子・絵、講談社)が出ました。
作者は直木賞作家の森絵都さん。
ウルトラチャーミングで面白い幼年童話の本ができました!

11月10日からの個展では森絵都さんにサインを入れていただいた本を販売しますので、ぜひそちらでお求め頂けますとうれしいです。

西荻窪ウレシカでの個展・詳細

たまごのたまきが「あこがれのオムライス」になるためにさまざまなアクシデントをのりこえて「レストラン小山」をめざすお話です。
森絵都さん、以前から大ファンですが、童話を書いてもこんなに面白いなんて〜。
こどもたち、大ウケまちがいなしですよ。
ちょびっとの毒味やエスプリのきいた言葉の数々が、たまきやたくさんのたまごたちの奮闘をいっそうチャーミングに輝かせます。
装丁デザインは望月志保さん(next door design)で、絵とばっちり相性のこれまたキュートな姿に仕立ててくださいました。ケチャップ美味しそう〜。

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しわしわおじいさん。最初のほうに登場するおしょうゆのにおいのするおじいさん。
意外にあとで重要人物となったりして……。

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たまきの「がんばり」がもういちいちキュートなんです!
すっかりたまきのファンになってしまい、描くのが楽しかったのなんの。

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うわさの小山シェフです。
すばらしいオムライスを作りますが、この方が割とけっこう……ムグムグ……。

ああ、どうかたくさんのこども達がこの本に出会ってくれますように。
ぜったい面白いよー。

 
posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2016年10月24日

『穂村弘の、こんなところで』対談収録

『穂村弘の、こんなところで』(著・穂村弘、写真・荒木経惟、KADOKAWA・刊行)
歌人、穂村弘さんの対談集が刊行されました。
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本書は資生堂の文化誌「花椿」の連載がまとまったもので、穂村弘さんが小説家や劇作家、俳優、デザイナー、学者など、さまざまな分野で活躍する方と対談し、「何かを作ること、表現すること、その分野で戦うことの秘密について訊いていく」というもの。

名だたる著名人に囲まれて、なぜ私が、という感じですが、私も「歌人・絵描き」として対談に登場させていただいています。
写真家のアラーキーこと、荒木経惟さんの写真も、「時代の人」を撮影しペイントをほどこす手法は毎回鮮烈。
私のときには、絵本『おむかえワニさん』とコラボレートしてくださっています。(目が飛び出ました)
対談をまとめて下さったのは、瀧井朝世さん。瀧井さんは数々の文筆家のインタビューを記事にするお仕事をされており、いつも敬意をもって深く対象の創造の根に迫る手腕がみごとだなと思って拝読していましたが、私の対談でも、散らばった内容をきりっとまとめて頂いていて、原稿を読んだときは驚きました。
装丁デザインは、対談にも登場の名久井直子さんが担当されています。拙作『桜の子』の装丁の打ち合わせでお会いしたときは、本書の対談内容そのままの職人的などっしりした佇まいに魅了されました。

穂村弘さんの対談は「その人の才能や、なぜその表現ができるのかの謎に迫る」という姿勢で展開されることが多いように思いますが、本書も「時の人」である方々に素朴かつ鋭い、直球変化球織り交ぜた質問で切り込んでおられます。
どの方の対談も滅法おもしろいですが、ミナ・ペルホネンのデザイナー、皆川明さんの対談など、魚市場でマグロをさばく仕事をしながらミシンを踏み、アサリを仕分けながらあの可愛いデザインを生み出す素地が生まれていた話など、意外性にあふれ、絵を描く方にとってはすごく刺激的かつ嬉しい内容ですよ。

ちなみに、対談の中で穂村さんが触れてくださっている、このブログの「あしたしんでもしあわせ」というタイトル。
穂村さんは昔からよくこの件についてはいろいろ言ってくださってましたが、穂村さんのみならず、けっこういろんな方が、私に会うとブログタイトルについて言及してくださるんですよね。
ブログのタイトルを決めたのはもうずいぶん昔のことですが、タイトルを決めたその瞬間のことはけっこう強烈におぼえています。
心の底から笑いがこみ上げて、おかしくってしかたない、という感じで、ひとり、めちゃくちゃ笑っていました。いったい、どういう心理状態だったのか謎ですが、「すごく正しいタイトルだな、これしかありえない」と思ったのでした。
「きょうしんでも」ではなく、「あしたしんでも」であるところに、自分の死生観がよく表れているように思います。
死ぬならば死を自覚して、よく死を味わいたい。
そんな思いからの「あしたしんでも」なのでしょう。
何年も前の自意識から生まれた言葉ですが、以後の人生でもこの価値感は変わらなさそう。
同様に、穂村さんとの対談でお話した内容も、私に関しては、自分の人生や環境の変遷によって変化する、ということのないお話をしていると思います。

さらにもうひとつ!
対談の中では「穂村さんに背後に城が見えた」という話をしていて、穂村さんが「あ、日本の城ね、洋風の城かと思ってた」というシーンがあるのですが、これ、とっさのことで否定できなかったんだけど、日本の城じゃないんです!
世界中の誰もが「どうでもいいわ」と思うことでしょうけれど、せっかくなので追記しておきます。
ではどんな城なのかというと、という話は、いつかどこかで機会があったら言うか書くかするかな? しないかな?

そんなこんなで、私はともかく、ですが、刺激的で豪華な「表現の秘密」が41対談。
あとから振り返ったとき、「今」という時代の文化を記録する貴重な対談集となりそうです。
ぜひぜひ、手にとってみてください。



posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2016年07月13日

新刊『はじめてのえいごえほん にほんのおはなし2』(くもん出版)

新刊が出ました。
『はじめてのえいごえほん にほんのおはなし2』
(監修:田島信元、再話:ささきあり、くもん出版)
http://kumonshuppan.com/ehon/ehon-syousai/?code=29473

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私は「はなさかじいさん」の絵を描かせていただきました。

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ちいさな子がはじめて出会う「むかしばなし」
そのおはなしを、英語と日本語の二カ国語で楽しめるというなんとも嬉しい本です。
英語の読み聞かせと歌のCDもついていますよ。

一冊の本に三つのお話が入っていて、この巻には「うらしまたろう」「つるのおんがえし」「はなさかじいさん」が収録されています。
それぞれに、現代的な絵、民話的な絵、デザイン的に洗練された絵と、異なる個性の絵描きが絵をつけていて、さらに歌までついているという、文も絵も、目でも耳でも、さまざまに楽しめる工夫いっぱいの絵本になっています。
『にほんのおはなし1』がすでに刊行されていますが、とても人気があるそうです。
これだけ工夫いっぱいの本なら、人気もうなずけます。

小さなお子さんたちが生まれてはじめての昔話の世界に出会う時間が豊かなものとなりますように。
手にとって、お子さんと楽しんでいただけますと幸いです。



posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2016年06月10日

歌集『春戦争』電子書籍刊行

陣崎草子 第一歌集『春戦争』(書肆侃侃房)の電子書籍版が刊行されました。



新鋭短歌シリーズの他のラインナップ歌集も電子化されているようです。
この機会にぜひ、お読みいただけますと幸いです。
 
タグ:短歌
posted by 草子 at 08:00| 本の仕事・著作

2016年04月26日

新刊『桜の子』刊行!

『桜の子』(作・陣崎草子、絵・萩岩睦美、文研出版・刊)
とても大切にしていた物語がいよいよ刊行されます!
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刊行日は4月26日、書店やネットショップにはもう少ししたら配本されることと思います。

このお話は、小学校5年生の香衣と糸子、ふたりの少女の物語です。
私としては、物語を書くようになってから、初めてピアノを弾くように柔らかな筆致で書けた物語。
大切に思っている本を刊行することができ、とても嬉しく思っています。

★ストーリー
香衣と糸子ちゃんは学校ではあまり話しませんが、ある日、近所の小姫神社で神主さんから、江戸時代に亡くなった伝説の少女「桜の子」のお話を聞いたことから、桜の子の「お骨」探しをいっしょに始めるようになります。
江戸時代に亡くなった子の骨なんて見つかるわけない、と思いながらも、取り憑かれたように桜の子のお骨を探す糸子ちゃんに、次第にひきつけられてゆく香衣。
桜の子とは、いったいどういう存在なのか。
桜の子は、糸子ちゃんと香衣になにを伝えようとしているのか。
だれかと友だちになるということ、だれかといっしょに遊んだ日々のこと、そして、それらの美しい瞬間の数々が、いつか、未来の自分に語りかけてくるということ。
そんな思いを物語に託して綴った、小さなファンタジー作品です。

★装丁画と挿絵
絵はこどもの頃に少女漫画雑誌「りぼん」で「銀曜日のおとぎばなし」に出会って以来、不思議な世界への優しい眼差しに魅せられ続けている、漫画家の萩岩睦美さんがご担当くださいました。
思い描いていたとおりの上品で愛らしい姿として二人の少女を描いてくださり、胸ふるえる思いです。
香衣と糸子に命を吹き込んでくださいました。本当にありがとうございます。

また、装丁デザインは、名久井直子さんがご担当くださいました。
さまざまなデザイン的制約もある中、とっっても愛らしい本姿にしてくださり、深く感謝申し上げます。
打ち合わせでお会いした名久井直子さんは、一目でわかる「魔法使いの手」をされていて、おどろきました。


★本にまつわる不思議なこと
『桜の子』は、事前に読んでいただいた方の声をきくと、私が今まで書いた物語の中でもいちばん好きだと言ってくださる方が多いお話です。
また、この物語をつづっている過程やつづり終わったあとにも、物語の中の人々がこちらに語りかけてくるような、不思議な出来事がさまざまにありました。
物語って、自分の力だけで書くものじゃないんだな、見えない何者かからの声に耳を傾けながら書くものなんだなということを体感した、記念碑的な作品でもあります。

この、作者にとっても愛しくてならない物語が、たくさんの読者の元に届いてくれますように。
こどもたちが、やわらかな風を感じてくれますように。
祈りを込めて送り出したいと思います。



posted by 草子 at 11:51| 本の仕事・著作

2016年03月25日

装丁画・『短歌ください 君の抜け殻編』(穂村弘・著)

装丁画を担当させていただいた本が刊行されました。

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『短歌ください 君の抜け殻編』(穂村弘・著、KADOKAWA・刊)

本の雑誌「ダ・ヴィンチ」誌上で長期連載(なんと8年目!)されている人気コーナーの書籍化第三弾です。
歌人の穂村弘さんが、投稿された歌に評をつけておられます。投稿歌人の方々の中には活躍目覚ましい方も登場され、短歌の新しい門を開く才能が集まる場ともなっているようです。
装丁デザインは一巻、二巻に続き川名潤さんがご担当くださり、素敵なデザインにしてくださいました。

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今回帯に選ばれた、ほうじ茶さんの短歌は本のサブタイトルにもなっています。
ハッとする発見のある、妖しい愛の歌ですね。「抜け殻の君」には現実がにじみますが、「君の抜け殻」には非現実への憧れが輝きはじめることの不思議に気づかされます。「魂の抜けたような」という言い方がありますが、これはいったいどのような状態をさしているのか、言葉の意味の再考をせまられるようです。
現実的な苦労から鮮やかに逃げきってやろうとする悪女めいた感触もあり、しびれます。

興味深いのは、本書の中ではこの歌、穂村弘さんの評がずいぶんあっさりとしているんです。
最終的に本として編んでゆく過程で、歌の強さが浮きあがってきたのでしょうか。

また、『短歌ください』のもうひとつの特徴として、「お題」そのものに注目するのもおもしろいように思います。これらのお題にはおそらく、評者である穂村弘さんご自身の関心や問題意識が投影されています。
穂村さんは他のご著作でも、日常の細部(たとえばペンとか)から世界の全体像を探りだそう暴きだそうとする型の考察を見せておられるように思いますが、『短歌ください』では、関心のあるホットな題材を投稿者にむかって投げることで「現代を生きる人々には題材を通して世界がどう見えるのか」を眺め、それをご自身の考えにフィードバックされているところがあるのではないか、という気がします。

そういう意味で興味深いのが、「ブラジャー」のお題でしょうか。
この『短歌ください』に登場するブラジャーのお題の話は、穂村さんの対談集の中にも話題が出ていました。
また、実はこのお題が登場する前に穂村さんとお話することがあったさい、「ブラジャーのことがなんだか気になる」とおっしゃっていたことがありました。何が気になるのか、そのときは具体的に聞くことはできませんでしたが。
おそらく「ブラジャー」というものを「短歌」という箱に入れて徹底的に観察することで、この世界の謎がほんの少し解明される可能性があると思われるために、気になるのではないでしょうか。
解明される謎とは、ひょっとしたら「男女の非対称性」についてかもしれないし、「隠すという行為に隠されたなにか」であるかもしれないし、あるいは「あの丸い形状や装飾性に投影された社会構造」なのかもしれません。

考えてみると、原始的な部族ではそもそも「胸を隠す」という習慣自体ありません。
なにであれ「隠す」という行為が発祥する原初の段階には、人間という存在そのもののなんらかの秘密が封じられているように思います。
また「隠す必要」について、機能面での理由が容易に想像できる「パンツ」より、「ブラジャー」のほうにより、文化の発達にともなって後天的に現れだした人間の精神性を感じるようでもあります。
原始的な部族においても「下」は早い段階で隠しはじめたはずですが、「上」を隠すという発想は、社会性がなんらかの段階を迎えたことによって生じたのでしょう。
その「段階」とは、いったい何なのか。

このように「短歌」というものは、どうも私たち人間の生きている世界の「謎」を、一度「箱(定型)」に閉じこめることによって、その「素材(言葉)」に封じられた「この世界の秘密を少し解放する」といった機能もあるようです。
短歌という詩型は、箱の内部でなんらかの物理現象を生じさせるさせるためのブラックボックスになっているようでもありますね。なんとも興味深いです。

また、どうやらさまざまな表現ジャンルは、上記にあげた「短歌のブラックボックス機能」のように(短歌の機能はこればかりではありませんが)、個々のジャンル独自の機能特性を持っているようなのです。
私の属するジャンルでいうなら、絵には絵の、絵本には絵本の、児童文学には児童文学の、それぞれ特徴的な機能特性があります。これはいわば、ジャンルそれ自体から「このジャンルが持つ機能特性を活用することで解明し得る “この世界の謎" を追究せよ」と要請されているかのような働きをみせるらしく感じています。

「目は目のやり方によって、鼻は鼻のやり方によって、口は口のやり方によって、それぞれに世界を感じる」
そのようなジャンルごとの機能差、役割の差があることを、近ごろ強く認識しはじめています。

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今回の絵は、金色など発色の強い色もいろいろ使っているので、いつかどこかで原画を飾りたいなと思っています。


 
 
posted by 草子 at 05:44| 本の仕事・著作

2016年03月18日

新刊『らくごでことわざ笑辞典 犬も歩けば』斉藤洋・著、陣崎草子・絵、偕成社・刊

出ました! 人気の斉藤洋さんのらくごシリーズ第3段です。

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『らくごでことわざ笑辞典 犬も歩けば』(斉藤洋・著、陣崎草子・絵、偕成社・刊)
今回は「ことわざ」がテーマで、よく知ってることわざも、聞いたことのないことわざもどんどん出てきます。
頭がぐるぐるするような言葉あそびと謎かけと笑いがいっぱい。

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今作は、前作で主役をはった一郎くんと、その友だちの太郎くんのストーリー。
「たいほイッパツ!」Tシャツがトレードマークの、太郎くんの恋のゆくえを追っていきます。
ん……牛? 牛がどうかしたのかな? はてはて。

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「かまだ かまだ」と、なんだか謎のよろこび方をしているタヌキ。
編集のSさんと私のお気に入りのページです。

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そして! 本作でもまた「あの人」がなんだかんだと登場して活躍しています。
宇宙人になったりふんどし姿になったり、いつもいちばん忙しい「彼」です。

装丁デザインは前2作につづいて、山ア理佐子さんがご担当くださいました。
いつも本当に工夫いっぱいの楽しいキッチュな姿の本にしてくださいます。
本書もすみからすみまで愉快にシャレた本姿になっており、こどもたちもきっと楽しんでくれることと思います。

新学期の初笑いにぜひ、『らくごでことわざ笑辞典 犬も歩けば』を手にしてくださいませ。


 

ちなみに、シリーズ第一作の『らくごで笑学校』が、このほど増刷になりました!
ありがとうございます。
全国の小学校でたくさんの小学生たちが、くつくつお腹をかかえて笑ってくれていると思うと、とてもうれしいです。


 
posted by 草子 at 20:00| 本の仕事・著作

2016年03月15日

新刊『3日で咲く花』(偕成社)に「飛ぶ世代」収録

タイムストーリーシリーズ『3日で咲く花』に「飛ぶ世代」という掌編小説を収録いただいています。

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本書は日本児童文学者協会の編纂による、5名の作家の「3日間」をテーマにしたアンソロジーです。
執筆者は、白矢三恵さん、渡川浩美さん、加藤純子さん、小手毬るいさん、そして陣崎草子の5名。
緊張感のあるハイセンスなイラストは田中寛崇がお描きくださっています。
偕成社より刊行・公式サイトはこちら

私は「飛ぶ世代」という作品を寄せており、20枚の掌編ですが、けっこう気合いを入れて書いた作品ですので、ぜひぜひ! お読みいただけますとうれしいです。

 
 飛ぶ世代。
 君たちは、そう呼ばれる最初の世代になるかもしれない。



近未来、「特殊航空専科学校」という、航空部隊に入隊するための専科学校を受験しようとする中学三年の女生徒たちの3デイズキャンプの話を書きました。田中寛崇さんが、意志的な表情の少女たちをかっこよく描いてくださいました。
「国防」や「救命」、良心や正義とはなにかという葛藤の中にむかっていく若者たちの人生の、開演前夜といった風情のストーリーです。私の作品の中では、ハードな内容のものになっています。
本作で書いたテーマには、今後も取りくんで行きたいと思っております。

「時間」をテーマにした、このタイムストーリーシリーズはどの巻の装丁もオシャレで目を引き、とても人気のあるシリーズとなっています。どの巻から読んでも面白いですので、ぜひ手に取ってくださいませ。


 
posted by 草子 at 10:00| 本の仕事・著作

2015年11月01日

新刊『つくしちゃんとすぎなさん』まはら三桃・作、陣崎草子・絵、講談社・刊

新刊がでました!
『つくしちゃんとすぎなさん』まはら三桃・作、陣崎草子・絵、講談社・刊

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毎日新聞の西日本版で連載されていた物語が本になりました。
作者は次々に魅力的な話題作を生み出している、坪田譲治賞作家のまはら三桃さん。
大好きなあこがれの作家さんです。
本作の打ち合わせで、まはら三桃さんが「自分の中の”かわいい”を注いだ」とおっしゃっていて、わたしもつくしちゃんのかわゆさにノックアウトされていたので、「では、かわゆいピンクな表紙にしましょう!」という話になりました。
そして描き上がった表紙の絵は、自分でも「わあああ」と踊り出してしまうほどかわいい絵が描けたと思っていて、ひそかにとても気に入っています。
(原画の色が、ふわふわしてていいんです。ぜひどこかで原画飾りたいなあ)
ブックデザインは脇田明日香さん。とてもチャーミングな姿にしてくださいました。

物語は、つくしちゃんが友だちのるなちゃんから「あのツタの絡まった家には悪い魔女がいるらしい」とささやかれるところから始まります。

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お母さんがイギリス人のつくしちゃんは、グリーンの瞳をぱっちり開いて、お庭のむこうの「ある人」の正体をたしかめようとします。

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悪い魔女ってほんとうかな?
魔女って、すごーく痩せてるか、すごーく太ってるかのどっちからしいけど……。
やがてつくしちゃんは「名前がちょっとおそろい」であるすぎなさんと出会います。
すぎなさんは、魔女? それとも……。

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うーん? はてはて? となにかの謎について考えているようすのつくしちゃん。

つくしちゃんとすぎなさんを、いじわるな町会長さんや犬の光次郎、それにかわいい弟のふうちゃんや「ですます」調でしゃべるイギリス人のママ、お友だちのるなちゃんといった人々が囲み、物語はやさしくもときにユーモラスに、ときに切なく進んでゆきます。
物語に登場する、すぎなさんのお庭のさまざまな植物と、その料理法や意外な使われ方も楽しいです。

あたたかくて、やわらかくて、すこしさびしくて、おいしい。
そんな『つくしちゃんとすぎなさん』の物語、ぜひ手にとってくださいませ。



 
 
posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作