2016年03月25日

装丁画・『短歌ください 君の抜け殻編』(穂村弘・著)

装丁画を担当させていただいた本が刊行されました。

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『短歌ください 君の抜け殻編』(穂村弘・著、KADOKAWA・刊)

本の雑誌「ダ・ヴィンチ」誌上で長期連載(なんと8年目!)されている人気コーナーの書籍化第三弾です。
歌人の穂村弘さんが、投稿された歌に評をつけておられます。投稿歌人の方々の中には活躍目覚ましい方も登場され、短歌の新しい門を開く才能が集まる場ともなっているようです。
装丁デザインは一巻、二巻に続き川名潤さんがご担当くださり、素敵なデザインにしてくださいました。

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今回帯に選ばれた、ほうじ茶さんの短歌は本のサブタイトルにもなっています。
ハッとする発見のある、妖しい愛の歌ですね。「抜け殻の君」には現実がにじみますが、「君の抜け殻」には非現実への憧れが輝きはじめることの不思議に気づかされます。「魂の抜けたような」という言い方がありますが、これはいったいどのような状態をさしているのか、言葉の意味の再考をせまられるようです。
現実的な苦労から鮮やかに逃げきってやろうとする悪女めいた感触もあり、しびれます。

興味深いのは、本書の中ではこの歌、穂村弘さんの評がずいぶんあっさりとしているんです。
最終的に本として編んでゆく過程で、歌の強さが浮きあがってきたのでしょうか。

また、『短歌ください』のもうひとつの特徴として、「お題」そのものに注目するのもおもしろいように思います。これらのお題にはおそらく、評者である穂村弘さんご自身の関心や問題意識が投影されています。
穂村さんは他のご著作でも、日常の細部(たとえばペンとか)から世界の全体像を探りだそう暴きだそうとする型の考察を見せておられるように思いますが、『短歌ください』では、関心のあるホットな題材を投稿者にむかって投げることで「現代を生きる人々には題材を通して世界がどう見えるのか」を眺め、それをご自身の考えにフィードバックされているところがあるのではないか、という気がします。

そういう意味で興味深いのが、「ブラジャー」のお題でしょうか。
この『短歌ください』に登場するブラジャーのお題の話は、穂村さんの対談集の中にも話題が出ていました。
また、実はこのお題が登場する前に穂村さんとお話することがあったさい、「ブラジャーのことがなんだか気になる」とおっしゃっていたことがありました。何が気になるのか、そのときは具体的に聞くことはできませんでしたが。
おそらく「ブラジャー」というものを「短歌」という箱に入れて徹底的に観察することで、この世界の謎がほんの少し解明される可能性があると思われるために、気になるのではないでしょうか。
解明される謎とは、ひょっとしたら「男女の非対称性」についてかもしれないし、「隠すという行為に隠されたなにか」であるかもしれないし、あるいは「あの丸い形状や装飾性に投影された社会構造」なのかもしれません。

考えてみると、原始的な部族ではそもそも「胸を隠す」という習慣自体ありません。
なにであれ「隠す」という行為が発祥する原初の段階には、人間という存在そのもののなんらかの秘密が封じられているように思います。
また「隠す必要」について、機能面での理由が容易に想像できる「パンツ」より、「ブラジャー」のほうにより、文化の発達にともなって後天的に現れだした人間の精神性を感じるようでもあります。
原始的な部族においても「下」は早い段階で隠しはじめたはずですが、「上」を隠すという発想は、社会性がなんらかの段階を迎えたことによって生じたのでしょう。
その「段階」とは、いったい何なのか。

このように「短歌」というものは、どうも私たち人間の生きている世界の「謎」を、一度「箱(定型)」に閉じこめることによって、その「素材(言葉)」に封じられた「この世界の秘密を少し解放する」といった機能もあるようです。
短歌という詩型は、箱の内部でなんらかの物理現象を生じさせるさせるためのブラックボックスになっているようでもありますね。なんとも興味深いです。

また、どうやらさまざまな表現ジャンルは、上記にあげた「短歌のブラックボックス機能」のように(短歌の機能はこればかりではありませんが)、個々のジャンル独自の機能特性を持っているようなのです。
私の属するジャンルでいうなら、絵には絵の、絵本には絵本の、児童文学には児童文学の、それぞれ特徴的な機能特性があります。これはいわば、ジャンルそれ自体から「このジャンルが持つ機能特性を活用することで解明し得る “この世界の謎" を追究せよ」と要請されているかのような働きをみせるらしく感じています。

「目は目のやり方によって、鼻は鼻のやり方によって、口は口のやり方によって、それぞれに世界を感じる」
そのようなジャンルごとの機能差、役割の差があることを、近ごろ強く認識しはじめています。

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今回の絵は、金色など発色の強い色もいろいろ使っているので、いつかどこかで原画を飾りたいなと思っています。


 
 
posted by 草子 at 05:44| 本の仕事・著作

2016年03月18日

新刊『らくごでことわざ笑辞典 犬も歩けば』斉藤洋・著、陣崎草子・絵、偕成社・刊

出ました! 人気の斉藤洋さんのらくごシリーズ第3段です。

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『らくごでことわざ笑辞典 犬も歩けば』(斉藤洋・著、陣崎草子・絵、偕成社・刊)
今回は「ことわざ」がテーマで、よく知ってることわざも、聞いたことのないことわざもどんどん出てきます。
頭がぐるぐるするような言葉あそびと謎かけと笑いがいっぱい。

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今作は、前作で主役をはった一郎くんと、その友だちの太郎くんのストーリー。
「たいほイッパツ!」Tシャツがトレードマークの、太郎くんの恋のゆくえを追っていきます。
ん……牛? 牛がどうかしたのかな? はてはて。

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「かまだ かまだ」と、なんだか謎のよろこび方をしているタヌキ。
編集のSさんと私のお気に入りのページです。

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そして! 本作でもまた「あの人」がなんだかんだと登場して活躍しています。
宇宙人になったりふんどし姿になったり、いつもいちばん忙しい「彼」です。

装丁デザインは前2作につづいて、山ア理佐子さんがご担当くださいました。
いつも本当に工夫いっぱいの楽しいキッチュな姿の本にしてくださいます。
本書もすみからすみまで愉快にシャレた本姿になっており、こどもたちもきっと楽しんでくれることと思います。

新学期の初笑いにぜひ、『らくごでことわざ笑辞典 犬も歩けば』を手にしてくださいませ。


 

ちなみに、シリーズ第一作の『らくごで笑学校』が、このほど増刷になりました!
ありがとうございます。
全国の小学校でたくさんの小学生たちが、くつくつお腹をかかえて笑ってくれていると思うと、とてもうれしいです。


 
posted by 草子 at 20:00| 本の仕事・著作

2016年03月15日

新刊『3日で咲く花』(偕成社)に「飛ぶ世代」収録

タイムストーリーシリーズ『3日で咲く花』に「飛ぶ世代」という掌編小説を収録いただいています。

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本書は日本児童文学者協会の編纂による、5名の作家の「3日間」をテーマにしたアンソロジーです。
執筆者は、白矢三恵さん、渡川浩美さん、加藤純子さん、小手毬るいさん、そして陣崎草子の5名。
緊張感のあるハイセンスなイラストは田中寛崇がお描きくださっています。
偕成社より刊行・公式サイトはこちら

私は「飛ぶ世代」という作品を寄せており、20枚の掌編ですが、けっこう気合いを入れて書いた作品ですので、ぜひぜひ! お読みいただけますとうれしいです。

 
 飛ぶ世代。
 君たちは、そう呼ばれる最初の世代になるかもしれない。



近未来、「特殊航空専科学校」という、航空部隊に入隊するための専科学校を受験しようとする中学三年の女生徒たちの3デイズキャンプの話を書きました。田中寛崇さんが、意志的な表情の少女たちをかっこよく描いてくださいました。
「国防」や「救命」、良心や正義とはなにかという葛藤の中にむかっていく若者たちの人生の、開演前夜といった風情のストーリーです。私の作品の中では、ハードな内容のものになっています。
本作で書いたテーマには、今後も取りくんで行きたいと思っております。

「時間」をテーマにした、このタイムストーリーシリーズはどの巻の装丁もオシャレで目を引き、とても人気のあるシリーズとなっています。どの巻から読んでも面白いですので、ぜひ手に取ってくださいませ。


 
posted by 草子 at 10:00| 本の仕事・著作

2015年11月01日

新刊『つくしちゃんとすぎなさん』まはら三桃・作、陣崎草子・絵、講談社・刊

新刊がでました!
『つくしちゃんとすぎなさん』まはら三桃・作、陣崎草子・絵、講談社・刊

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毎日新聞の西日本版で連載されていた物語が本になりました。
作者は次々に魅力的な話題作を生み出している、坪田譲治賞作家のまはら三桃さん。
大好きなあこがれの作家さんです。
本作の打ち合わせで、まはら三桃さんが「自分の中の”かわいい”を注いだ」とおっしゃっていて、わたしもつくしちゃんのかわゆさにノックアウトされていたので、「では、かわゆいピンクな表紙にしましょう!」という話になりました。
そして描き上がった表紙の絵は、自分でも「わあああ」と踊り出してしまうほどかわいい絵が描けたと思っていて、ひそかにとても気に入っています。
(原画の色が、ふわふわしてていいんです。ぜひどこかで原画飾りたいなあ)
ブックデザインは脇田明日香さん。とてもチャーミングな姿にしてくださいました。

物語は、つくしちゃんが友だちのるなちゃんから「あのツタの絡まった家には悪い魔女がいるらしい」とささやかれるところから始まります。

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お母さんがイギリス人のつくしちゃんは、グリーンの瞳をぱっちり開いて、お庭のむこうの「ある人」の正体をたしかめようとします。

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悪い魔女ってほんとうかな?
魔女って、すごーく痩せてるか、すごーく太ってるかのどっちからしいけど……。
やがてつくしちゃんは「名前がちょっとおそろい」であるすぎなさんと出会います。
すぎなさんは、魔女? それとも……。

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うーん? はてはて? となにかの謎について考えているようすのつくしちゃん。

つくしちゃんとすぎなさんを、いじわるな町会長さんや犬の光次郎、それにかわいい弟のふうちゃんや「ですます」調でしゃべるイギリス人のママ、お友だちのるなちゃんといった人々が囲み、物語はやさしくもときにユーモラスに、ときに切なく進んでゆきます。
物語に登場する、すぎなさんのお庭のさまざまな植物と、その料理法や意外な使われ方も楽しいです。

あたたかくて、やわらかくて、すこしさびしくて、おいしい。
そんな『つくしちゃんとすぎなさん』の物語、ぜひ手にとってくださいませ。



 
 
posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2015年09月29日

【新刊】絵本『おこめようちえん』苅田澄子・作、陣崎草子店・絵、講談社・刊

新しい絵本が刊行されました。
『おこめようちえん』苅田澄子・作、陣崎草子店・絵、講談社・刊

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食べものが主人公の楽しい絵本をたくさん書いてらっしゃる、苅田澄子さんとの絵本です。
苅田さんの絵本は『いかりのギョーザ』や『じごくのラーメンや』など、いつもユーモアと大胆な冒険にあふれています。
本作は、そんな苅田さんの、食の決定版「お米」の絵本です。
もみがらのお米たちが、立派なお米になるために田んぼのそばの「おこめようちえん」にかよいます。
こがめもちくんや、あきたこまちちゃん、こしひかりくんなど、いろんな銘柄の個性的なおこめたちが、田んぼの周りに暮らすいろんな生き物先生に見守られ、泣いたり笑ったり怒ったりの日々をすごします。

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おこめようちえんでは、「おこめらしいあそび」をたくさんしますよ。

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運動会もあります!
おこめの運動会は、ふつうの運動会とは一味ちがいます。
そして、元気に楽しんでいるお米たちと先生たちのもとに「おそろしいアイツ」がやってきます。
お米たちはピンチをどうやって切り抜けるのか!?

さて、いろんなことがあった「おこめようちえん」
卒業した生徒たちは、それぞれどんな道を歩むのでしょう。

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「お米ってこんな食べ物にもなるんだ〜」
という美味しそうな食べ物もいっぱい描きました。

いまや世界中で親しまれている、食卓の主役、お米。
そんなお米が、はじめはどんな姿をしているのか、どんな環境で育つのか、そして、どういう種類のお米がどんな食べ物になるのか、といったあれやこれやを、お米たちのようちえん生活を通して楽しく知ることができます。

苅田澄子さんの物語はとってもユーモラスで大変化に富んでいます。
こんころりんのかわいいお米たちを、たくさん、楽しく描きました。
ぜひ、手にとっていただけますと幸いです。



 
posted by 草子 at 11:53| 本の仕事・著作

2015年08月07日

新刊『YA!アンソロジー 秘密』講談社

『YA!アンソロジー 秘密』(講談社)が刊行されました。
著者:小林 深雪  片川 優子  陣崎 草子  みうら かれん  安田 夏菜
絵:牧村久実

私は「秘密」をテーマに、短歌を題材にした「咲き誇れ」という中編を執筆しました。

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「咲き誇れ」は、歌人の枡野浩一さんの短歌との出会いがきっかけで交流が始まる、中学一年生の朝川朱里と、中学三年生の天川蒼一の物語です。

だれからも愛されないということの自由気ままを誇りつつ咲け  枡野浩一

物語は主人公の朝川朱里が、枡野浩一さんの歌集『ハッピーロンリーウォーリーソング』(角川書店)を図書室で手にし、歌集に収められた上記の一首に衝撃を受けるところから始まります。
朝川朱里と天川蒼一は、この歌集に短歌を書いた紙をはさみ、返歌を送りあいます。お互いを知らない者同士の「秘密」の交信。けれど、ふたりには何か他にも、人に明かしていないなんらかの事情があるようで……。

作中では、歌人の穂村弘さんの歌、『短歌ください』に掲載の冬野きりんさんの歌も引用させて頂いています。
また、天川蒼一の歌には、私、陣崎草子の歌集『春戦争』から、いくつかの歌を引きました。

何故生きる なんてたずねて欲しそうな戦力外の詩的なおまえ   天川蒼一(陣崎草子)

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牧村久実さんが、とても素敵な絵を描いてくださいました。
カバー裏の両サイドの二人が、朱里と蒼一です。
ふたりの中学生男女は、短歌を通してどのような心を交わしあうのでしょうか。

本書は小学校高学年〜中学生を読者対象としたエンターテイメント小説です。
私自身、小学校四年生くらいの頃に、氷室冴子さんが古典の「とりかえばや物語」を小説にしたコバルト文庫『ザ・チェンジ』に夢中になり、小説読書の扉を開いてもらいました。
本書が、今の小中学生のみなさんにとって、短歌の面白さへのいざないの扉となればよいなと思って書きました。

他の執筆陣のみなさんの作品もとても面白く、また、それぞれの作中の人物が少しずつ交錯し合う様子も楽しいです。
ぜひぜひ、手にとってくださいませ。


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「咲き誇れ」の扉絵は、分かるひとには分かる、枡野浩一さんの歌集の一頁のイメージです。
読者のみなさんが、本当に図書室や本屋さんで枡野さんや他の歌人さんの歌集に出会ってくださいますように。
あなたの学校でも、秘密の交信がはじまるかもしれません。



 
posted by 草子 at 09:03| 本の仕事・著作

2015年06月23日

『もどれっ!ルイ』増刷決定

『もどれっ!ルイ』矢部美智代・作、陣崎草子・絵、国土社・刊
増刷されました。
国土社さんの詳細ページはこちら

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茶色の子犬ルイと少年の切ない物語。

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ルイのいろんなポーズのカットがたくさんのってます。
たくさんのこども達の手に届きますように。
どうぞよろしくお願いいたします。

 
posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2015年05月30日

『ユッキーとともに』が増刷されました

最上一平さんとの本『ユッキーとともに』が増刷されました。
本の紹介はこちら
佼成出版さんのサイトはこちら

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最上一平さんの現実とファンタジーの交錯するしっとりと心に残る物語。
とても好きなお話で、絵も不思議な味わいの絵が描けたので、たくさん方に読んでいただけてとてもうれしいです。

最上一平さんとの本は、絵本『おかめひょっとこ』も、読んだ方から「ラストがとてもいい」「胸に迫った」とたくさんの感想を頂いております。
ぜひ、『ユッキーとともに』と『おかめひょっとこ』をどうぞよろしくお願いいたします。

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2015年05月14日

新刊『わたしのタンポポ研究』保谷彰彦/著:挿絵担当

『わたしのタンポポ研究』保谷彰彦・著(さ・え・ら書房)が刊行されました。
挿絵を担当させていただきました。
http://saela.co.jp/isbn/ISBN978-4-378-03916-9.htm

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草花散歩会でもご一緒しているタンポポ研究者の保谷彰彦さんの待ちに待ったタンポポ本『わたしのタンポポ研究』がいよいよ刊行されました。
私は本文内の挿絵を担当させていただきました。

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昨年の「たんぽぽの幸い展」がきっかけとなって生まれた本書は、タンポポへの愛がぎゅ〜っと詰まった一冊となっています。
日本が世界有数のタンポポの国であること、そのタンポポの国日本にはどのような種類のタンポポが暮らしているのかといったベーシックな事から、不思議な繁殖方法を持っているタンポポたちの逞しい生存戦術についてのマニアックな話、そして、今、日本でタンポポたちの生態にどのような変化が起きているのか、といった研究の先端的な話など、まるまる一冊タンポポについて知ることのできる本です。

また、着目すべきは、目眩を感じるような、タンポポ研究者・保谷彰彦さんの地道なタンポポ調査や実験のレポートでしょうか。あるときは自転車で東京を、あるときは高山や離島や北海道に遠征して日本中のタンポポをアグレッシブに調査しに行く様子、調査の成果を持ち帰って研究室にこもり地道な実験にあけくれる様子には驚くやら感動するやらです。

今、日本でこれだけタンポポに詳しい方は片手におさまるほどでしょう。
ぜひ本書を手にとって、めくるめくタンポポ世界へおでかけください。
日本になじみ深い春ののどかなタンポポ野原の風景が、いっそう美しく幸いなものに見えることと思います。


 
posted by 草子 at 20:16| 本の仕事・著作

2015年04月20日

「詩とファンタジー」に掌編ファンタジー「氷の中の人」寄稿

詩と絵と物語の雑誌「詩とファンタジー」の春翼号に、掌編ファンタジー「氷の中の人」を寄稿しました。
とある女性の氷像を作る女学生の話です。
http://kamashun.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=384653&csid=8

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畑典子さんが、とてもひんやりした雰囲気のある素敵な挿絵を描いてくださいました。
生まれてはじめて人様に挿絵をつけて頂き、感動です。
春翼号は「母」をテーマにした記念特集号になっており、宇野亜喜良さん表紙絵には、猛烈な母を持ち、歌の中で幾度も母を死なせた寺山修司さんのお顔が描かれています。

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私は今回、「そうだ自分も詩を投稿しよう!」と思っていたところに思いがけずショートストーリー執筆のお話をいただき、驚いたのですが、これからは詩の投稿の方もチャレンジしたいと思います。
「母の詩」のコーナーでは印象的な詩がいろいろありました。
内田麟太郎さんの詩にさすがにじわりとし、谷川俊太郎さんのエッジのきいた詩に胸をつかまれ……etc
よろしければ手にとって頂けますと幸いです。

また、「詩とファンタジー」では「ポエム31」の募集もはじまるそうです。
決まりは31音の一行詩。短歌の31音。短歌じゃない31音。興味深いです。
https://twitter.com/jinsakisoko/status/588841344505749504
応募規定についての詳細は、本誌をご確認くださいませ。
 
posted by 草子 at 18:09| 本の仕事・著作

2015年01月29日

サイン本販売:絵本『おかめひょっとこ』

絵本『おかめひょっとこ』
(最上一平・作、陣崎草子・絵、くもん出版・刊)
サイン本の販売が絵本ナビさんで始まります。
http://www.ehonnavi.net/shopping/item.asp?c=5102934570

……と、29日20時からの販売と聞いていたのですが、
今、絵本ナビさんのサイトを見たら、28日の時点で先行販売があったようで
すでに規定の半数が売り切れになっちゃってました。
び、びっくりです。
お買い求めくださった皆さま、ありがとうございます。

という訳で、残部はあと10冊限りとなっています。
文章作家の最上一平さんと絵描きの陣崎のサインが同時にそろった本は、希少になるかと思います。
(なかなか一緒にサインができる機会が無いので)

ご興味もっていただけるようでしたら、お早めに申込みいただけますと幸いです。
一冊一冊、ちがう絵柄のサインをしました。
どんなみねちゃんが届くか、楽しみになさってくださいね。

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最上一平さんの手蹟は特別に味わい深いのです。
絵を描いているときにくださった絵画のようにも見える墨書きのお手紙は宝物です。

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※クリックすると大きくなります。

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※クリックすると大きくなります。

 
posted by 草子 at 14:54| 本の仕事・著作

2015年01月20日

1月29日『おかめひょっとこ』サイン本販売

1月29日から絵本ナビさんで
『おかめひょっとこ』(最上一平・作、陣崎草子・絵、くもん出版刊)
のサイン本が発売されます。
http://www.ehonnavi.net/

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1冊1冊、異なったサインを書きましたよ。
ここに最上一平さんもサインを書いてくださいます。

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限定20冊となっていますので、よかったら早めにお求めくださいませ。
文章作家さんと絵描きのサインが両方入った本は、今後もなかなか作成できないと思います。
この機会に、ぜひ。
 
 
posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2015年01月08日

絵本『おかめひょっとこ』刊行! 最上一平・作、陣崎草子・絵、くもん出版

最上一平さんとの絵本『おかめひょっとこ』が刊行されます!

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最上一平・作、陣崎草子・絵、くもん出版
本日配本なので、あと少ししたら書店にも並ぶかと思います。

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ちいさな女の子「みね」の暮らす村には、恐ろしい「おに」がやってきます。
悲しいとき、辛いとき、苦しいとき、「おに」はいつでもやってきました。
そして、みねの人生で最も悲しいときにも「おに」は恐ろしい形相でそこにいたのです。

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けれど、みねは、その家族は、たくさんの人々がそうしてきたのと同じように、苦しいときも辛いときも「おに」を吹き飛ばす力をつけてゆきます。
みねに、鬼を吹き飛ばす力を与えてくれたのは何だったのか?

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最上一平さんの言葉になんとか応えたいなと思いながら、しみじみと筆を動かしていました。
今という時代だからこそ、たくさんの方に手にして欲しいような絵本です。
また、装丁デザインは山ア理佐子さんがご担当くださいました。
遊び心楽しくも静けさも漂う、とても素敵なデザインにして下さり、感謝でいっぱいです。

どうか手にとっていただけますように。
どうぞよろしくお願いいたします。


 




posted by 草子 at 12:46| 本の仕事・著作

2014年11月12日

制作中『おかめひょっとこ』最上一平・作/くもん出版・刊

絵本『おかめひょっとこ』制作進行中

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最上一平さんの絵本『おかめひょっとこ』(くもん出版・刊)
年内刊行予定で、現在鋭意制作中です。
上記は注文用チラシに掲載された一画面です。

「思い切りやっちゃってください」と言ってくださった最上さんの声が
ずっと頭の中でこだましており、なんとかのびのびと、
でも、他の誰かじゃなく私を選んでもらったからお見せできる絵を描きたい
と思いながら、手を動かしています。

最上一平さんとは、佼成出版社さんより刊行の『ユッキーとともに』
でもご一緒させていただきました。
(ユッキーのご先祖さまも、絵本の中にちらりと登場してもらおうかな?)

深いところから響いてくるような最上さんの言葉にひっぱられ
私も深いところにもぐってゆけますように。
あと少し、がんばります。

少なくとも、自分で面白いと思える絵を描けたときは、
自分で自分の心を救うことができます。
 
posted by 草子 at 20:46| 本の仕事・著作

2014年10月03日

『片目の青』の書店POP(ポップ)を置いていただける書店さまへ

陣崎草子の長編最新作『片目の青』(講談社)の書店用ポップを作成しています。
もし、『片目の青』の作者作成のPOPを置いてあげるよ!
という書店さんがありましたら、
soko★jinsakisoko.comまで(★を@に)ぜひご連絡ください。
遠方の書店さんにも、郵送にてお届けいたします。
※POPは、後日画像をアップします。

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どうぞよろしくお願いします。
 
posted by 草子 at 01:00| 本の仕事・著作

2014年10月01日

『らくごで笑学校』が増刷されました

『らくごで笑学校』斉藤洋・作、陣崎草子・絵、偕成社刊
が、増刷されました!

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たくさんの方に読んでいただけて嬉しいです。ありがとうございます!
初版部数けっこう多かったのに(私にしては)、すごいなあ。
この本は、本当に大人ではなく小学校に通う子ども達自身が
ケタケタ笑って読んでくれてるだろうなあと、ありあり想像できます。
とっても面白い本です。


続刊の『らくごで笑児科』も、出たばかり!
どうぞよろしくお願いします。

 
posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2014年09月25日

デビュー二作目、長編『片目の青』刊行

『片目の青』 陣崎草子・作、講談社・刊
2014年9月25日刊行

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デビュー作『草の上で愛を』出版後の長編第二作目がいよいよ刊行されます。

『片目の青』

だからって、殺さなくてもいいじゃん!

主人公は中学一年生の少年、真矢。
飼い犬の老犬・フリ蔵と千枚山に散歩に出かけたところ、沢に転落し、瀕死の重傷を負う。
そこに偶然現れた、片目の犬。
野犬たちの行動によって命を救われた真矢は、しだいに「青」と名付けた片目犬に惹きつけられてゆく。孤高に生きる青の姿は、まるで狼のように気高く見えた。
しかし一方、青の存在は地域で問題となり、保健所と猟友会が捕獲のために動きはじめる。
真矢はクラスメイトの沙雪、科学少年の壮大と手を組み、野犬捕獲を阻止しようと、大人たちの考えや、社会のやり方に歯向かっていくが……。

真矢の父親は、夜道を二人歩きながら、息子にこう伝えます。
「人間ってのは、元来卑怯な生き物なんだよ」

人間は、多くの問題を抱え、過ちをおかしながら、それでも文明が果てるときまで生き続けてゆく存在です。
さまざまな問題に直面するたびに「いかに生きるのか」「どういう世界を望んでいるのか」を問われているのだということを感じます。

「片目の青」と「フリ蔵」の、二匹の犬の物語。
子どもも大人も、たくさんの方に読んでもらいたいと、強く願っています。

装丁画とデザインは、憧れの池田進吾さんがご担当くださいました。
素晴らしい犬たちと千枚山の風景を描いてくださり、とても感動しました。
本当にありがとうございます。
(ぜひ、読後にカバーをめくってみてください)

どうか手に取って、読んでください。
よろしくお願いいたします。
 


 
posted by 草子 at 01:01| 本の仕事・著作

2014年09月23日

穂村弘さんとトークショー「ことばと絵の不思議な関係」

歌人の穂村弘さんと公開対談をさせていただきます。
穂村弘の本の時間、菓子パンつき
「ことばと絵の不思議な関係」についてがテーマ。
10/24(金)19:00〜20:30、NHK文化センター青山教室
電話予約:03-3475-1151
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1013932.html

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な、なんと、穂村弘さんとのトークショーです。
なんてことでしょう。どうなるんでしょう。恐ろしいですね。
しかも、穂村さんと「ことば」と「絵」のコラボレーションの実演もあります。
しかもしかも、「穂村さんの描いた絵」も登場するかもしれません。
穂村さん、刷り上がりが間に合えば、とっておきの絵本のお話もしてくださるようですよ。
また、「菓子パンとお茶つき」という、なんとも粋な演出。
この機会に、いろいろなことをおうかがいしてみようと思っています。
すごくドキドキしています。

ぜひとも足をお運びいただけますと幸いです。

※上の絵は、打ち合わせ中に描いた穂村弘さんの肖像画の練習画です。
 
posted by 草子 at 15:00| 本の仕事・著作

2014年09月16日

新刊『らくごで笑児科』斉藤洋・作、陣崎草子・絵、偕成社

新刊『らくごで笑児科』が刊行されました!
斉藤洋・作、陣崎草子・絵、偕成社・刊
出版社の詳細サイトはこちら

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『らくごで笑学校』に続く、斉藤洋さんの「らくごシリーズ」第二弾です。
今回は病院が舞台になっています。
美しい女医先生から、突然聞いたこもない病名をビシリと宣告された一郎くん。
お父さん、お母さん、おじいさん×2、おまわりさんや幽霊やを巻き込んでの、めくるめく珍騒動が展開してゆきます。
はてさて、謎めいた美しい女医さんは、いったい何者なのか??

ちなみに、シリーズ第一弾で謎の活躍をしていた「ある人物」が、本作でもあっちこっちで活躍しています。
こいつ、いったいなんなの? という感じでうろちょろしている彼ですが、担当編集者さんと私にとっては、アイドル的な存在です(笑)
(いったい誰のことをいっているのか、よかったら探してみてくださいね)

装丁デザインは、『らくごで笑学校』も担当くださった山ア理佐子さんです。
すみずみまで、とても凝ったチャーミングでサイケデリックなデザイン。眺めるほどに楽しい本にしてくださいました。
※裏表紙のデザインなども楽しいので画像をのせたいのですが、今、手元(アトリエ)に本がなく……後日アップします。

斉藤洋さんのとんがった笑いのセンスが冴えわたる本書。
ぜひ手にとって頂けますと幸いです。
 

 
 
posted by 草子 at 10:00| 本の仕事・著作

2014年07月05日

絵本インタビュー『ひそませること/あばきたてること』澤田精一・著作

絵本編集者、澤田精一さんの著作
『ひそませること/あばきたてること 絵本編集の現場から』が刊行されました。
私、陣崎草子が過去に企画・執筆した、澤田さんへの絵本評インタビューを収録していただいています。

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澤田精一さんは、国内外で圧倒的な存在感を誇るアーティスト大竹伸朗さんの絵本『ジャリおじさん』を企画・編集した編集者です。
ご自身でも詩をお書きになる澤田さんは、福音館書店での編集業務において積極的に詩人の仕事を取り入れたり、画家も、通りいっぺんの童画家ではない先端的な作家(例えば大竹伸朗さんといった)に絵本を依頼することで、絵本の世界に新しい地平を拓く仕事を重ねてこられました。

陣崎が行ったインタビューの初出は、歌誌「かばん」の2009年12月号の「絵本特集」です。
澤田精一さんは、絵本編集における方法論の重要性を説き、批評的に絵本文化を見つめ、書き残されている希有な編集者のお一人です。
商業性の成り立たない短歌の世界では、批評文化はジャンルが生き延びるために不可欠なものとして過剰に発展していると思える側面もありますが、商業性に覆われた絵本の世界では、昨今、批評文化はほとんど枯れているといって良さそうな状況ではないかと思います。
若い絵本作家たちは互いの仕事について批評精神を持ち、それを述べたり書き残したりという取組みをほとんどしません。
私は短歌と児童文学、絵本に足場を置いていますが、その中でも、短歌と児童文学では相互批評の文化に若い世代も積極的に参加していますが、絵本を描く若い世代で批評的な態度を持つ人を見かけることは希だと感じています。
もう少し上の世代では、絵本ジャーナル「PeeBoo」が立ち上げられ、出版文化に対して、アクティブに挑発的に絵本を語り合う場があったことを思うと、現在は淋しいを通りこして、危惧されるべき状況といえるのかもしれません。
表現の世界において、批評が過剰過多となることにも問題はあると思いますが、一方で創造的な批評が表現の現場を活性させることは確かです。

澤田精一さんの本著は、絵本をかいてみようと思う方、絵本について考えてみようと思う、たくさん方々に手にとっていただけたらと思います。
澤田さんの絵本論はもちろん、大竹伸朗さんやスズキコージさんへのインタビュー、絵本編集者の小野明さんや土井彰史さんとの会談など、読み応えたっぷりです。



 
posted by 草子 at 07:56| 本の仕事・著作