2009年03月22日

幻想第四次の銀河鉄道なんか



もうすぐ桜がくる!くるか!こっちか!そっちか!どっちだ!

こどもの本の絵描きさんってロックだなあハートが!とよく思います。
私もハートを燃やしてロックしたいと思います。
根暗そうに、とぼとぼ猫背で歩いてますが、ハートはギンギンなんですよ。


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大きい絵も小さい絵も、アトリエ部屋のあっちこっちで絵を描いてます。


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下のはA3サイズ4枚。
毎日3枚は描く感じで、こっちは素振り練習に似てるような。
BGMはもっぱら吉本隆明の宮沢賢治論の講演CDです。
中原中也や立原道造のも聞いてます。
やっぱり絵を描く時は、経済論やなんかより
文学者や詩人論聞くのが心地いいようです。


先日ipod買ったのですが、アップルストアで買うと
背面に文字が刻印できるサービスをやってるので、アップルで買いました。
刻印した文字は

「銀河鉄道の夜」

やっぱりこの物語は、タイトルだけ見つめていても
どうにも動かしがたい、凄まじいものが漂っていると思います。
見たい方はお会いした時、見せてさしあげますね。
そんなの見たくない?


あ、「こどもの本四月号」の大阪国際児童文学館の訪問記の
イラスト描かせていただきました。見てね!
大阪国際児童文学館は橋下知事の大々的な先制型パフォーマンスの為に
多くの誤解を受けてしまったように思います。
一度大々的にイメージが流布されると「本当はどういう事なのか」
って、すごく伝わりにくく、見えなくなるのだなと感じました。


ダ・ヴィンチの「短歌ください」も絵描かせて頂いてます。
ぜひ見て下さいね。今月は「匂い」の歌ですよ。
最近、短歌の掲載数が増えてきているような気がします。
よい歌がたくさん寄せられているのでしょうか。
穂村弘さんの解説は、解説自体が歌をうたっているような
趣と広がりがあるので、解説もっと読みたいよーという方も多いでしょうね。
(ページ増えたらいいなぁー、なんてね)


そうだ、ずーっと連載で挿絵を描かせて頂いている東山書房さんの
「おばあちゃんイスの小話」が、もう3度目か4度目の春を迎えます。
3度目と4度目でえらい違いですよねー。ぼけっとしてるなー
最初は小学校にいた「おばあちゃんイス」が、今は中学校に来ています。
学校の保健室に行ったらあるかも。「健康教室」見てね。


告知ブログのはずなのに、色々おろそかになっていますが
毎日描いて&書いてしてて、ちょっとホット&ハッスルな日々につき。
きちんとした事がなかなかできず、すみません!



「なるほど、こんな不完全な幻想第四次の銀河鉄道なんか、どこまででも行けるはずでさあ、あなたがたたいしたもんですね。」

『銀河鉄道の夜』より





 

 
posted by 草子 at 05:28| 作業風景

2009年03月19日

アナーキー山脈


ほん屋さんの絵本コーナーはアナーキー山脈でおもしろすぎた

世の中がくらいくらいというけど

まわりにくらい顔した人を、みかけないんだけどなあ

ほんとに世の中、くらいのかなあ


皆さんもトイレットペーパーの残量チェックにはご注意ください
 
トイレした後にトイレットペーパーなかったら

それはさすがにくらい顔になるとおもうよ
 

 
posted by 草子 at 22:14| 作業風景

2009年03月06日

早坂類さんの歌集と、ココロニカル




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歌人、早坂類さん(http://hayasakarui.com/
の新刊歌集『黄金の虎/ゴールデンタイガー』

昨日入荷したと書店から連絡があったので
本日、受け取りに行って帰ってきたら、丁度、追いかけるように
玄関ポストに物の落ちる「ごとっ」という音がしました。

見ると、早坂類さん名義の郵便。
http://d.hatena.ne.jp/hayasaka_rui/
(旧住所からの転送だったので、到着が遅かったようです)

一番外の封筒の中にもう一度、きれいなきれいな封筒が入っていて
その中には一筆箋とポストカードが。

きれいな封筒を取りだした瞬間に
とおい香りがふわりと、ごくごく微かに漂ったので、おどろきました。
本当にとおいとおい、一瞬の、もどかしい記憶のような香りで
追いかけてもすぐに、消えてしまいました。

なんだかあまりに一瞬で微かであったために
奇跡の瞬間に立ち合ったようで、しばし呆然としてしまいました。
いつか私も、こんな不思議な気持ちになれる郵便を
誰かに届けてみたいものです。



話変わって、私は昔から「ココロニカル」と名づけたノートに
気紛れに絵の具を塗りつけたり絵を描きつけたりしています。

何故「ココロニカル」なのかというと
名前自体はふと思いついただけなのですが、それを
恐ろしい万能検索ロボット「Google」にて検索してみたところ
この言葉は引っかからなかった、つまり
「まだこの世に無いもの」であることを気に入り、名付けました。

ここに書いてしまうと、検索ロボットがたちどころに拾い上げ
「この世のもの」化してしまうのだな、と思うと何か愉快。
また新しい「まだこの世に無いもの」の名のノートを作ります。

以下の写真のようなお遊び的なラクガキノートです。
その日拾った紙クズを貼り付けたり、余った絵の具を塗りたくったり
あと、使用済み紙パレットってだいたい無意図の綺麗な紙になる。
捨てるのが惜しまれるため、色々な所にコラージュして使っています。

何頁かを記念撮影しました。



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posted by 草子 at 23:28| 作業風景

2009年02月28日

そう言えばもう半分、と宮沢賢治


そう言えば、先日アップした絵
http://sokonews.sblo.jp/article/27219530.html
のもう半分はこんな感じになってました。


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端と端から描き始めて、今朝真ん中にも落書きをちょっと。


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これらのラクガキは、上から色を重ねて消えてしまうので
これはウェブ限定の絵、記憶にしか残らない絵です。
そう思うと、なんとなく不思議な気分で、たのしい。

割と気に入ってるのが、三番目の写真の変なうまっぽい生き物のぶぶんです。
消えてしまうけど
おぼえていてね
さよーならー



ところで私は、絵を描いている時に「音楽」を聴く
という事がどういう訳かできない人間です。
音楽自体は好きなのですが、かけた瞬間に「だ・だめだ〜」と
何かがかき乱されてしまい、慌てて消しに走るのが常。

絵によらず何か脳を少しでも使う時には、音楽が聴けません。
その為、一年の内のほとんどを多分無音の中で過ごしています。

ところが最近、絵を描いている時、このCDを掛けてると何故か
びっくりするくらい波長のようなものが安定する、というCDがあって
それがなんと「吉本隆明の講演集CD」なんです。

てっきり「音楽の中の言葉(歌詞)」が、
脳波をかき乱すのだと思っていたのに
それが「言葉(話し言葉)そのもの」になると逆に
じっくり聴きながら、しかも受け流す事ができるとは。
発見であり、たいそうな驚きでもありました。

吉本隆明さんはご存知の方多いと思いますが「戦後最大の思想家」
なんて言われている方です。
作家よしもとばななさんのお父さん。

講演集の内容は、文芸、政治、経済、哲学、宗教、と多岐に渡っていますが
私のお気に入りは宮沢賢治について語っている部分です。
愛があふれてる感じが、やっぱり伝わってくるからかなあ。






 
posted by 草子 at 00:02| 作業風景

2009年02月26日

過去の自分



ふと、WEB日記というものについて考えていました。

今から10年以上前、「インターネット」というものが
何か圧倒的で未知な魅力と威力を予感させるものとして
沢山の人の前にゆらゆら立ち現れた頃の事をよくおぼえています。

自分がWEB上の色々な「場所」に、やたらめったら日記をつけだしたのも
丁度その頃でした。それまでは、日記をつける習慣などありませんでした。

色々な所に書き散らかしたものを、データだけは保管してあるのですが
久しぶりに開いてみると、何とも言えない気持ちになりました。
その内の幾つかを転記してみます。(図が無いのもあります)

最後の「WWWの隣人」なんか、やたらと荒い文章で、自分で読んでいても
途中で何を言ってるのあなた?となりましたが、まあ、言いたい事は何となく伝わります。
日本語としての間違いもそのままにしときます。

それにしても、現実の自分と文字の自分と絵の自分の
一緒なような離れているような距離感が、つくづく不思議です。
みんなこんなものなのかな。


※しばらく更新が滞ったせいで「もしかしてシニテイ?」
とのご心配頂戴しましたが
ぴんぴんして毎日かいてかいて、時々仕事、時々昼寝、しています。
これ以後また、しばらく更新止まると思いますが、ぴんぴんぴんで、友人のブログで知った「大根おろしのお醤油カレー」を
しょっちゅう作ってたべてます。






日記その1-----------------------------------


風邪が本格化して完全にノックダウンしていた昨日
造形屋時代の先輩夫婦から
「今トーキョーに来てるねんけど、ご飯食べへん?」と電話があった。

鼻づまりのモーローとした声で
「いば、いんふるえんだてまえくらいなんでふわぁ〜またさそってくだはいな」とお断りの電話を入れた。

学生時代からバイトしてたこの造形屋さん
社長を筆頭に強烈な個性の面々で、印象深い場所だったけど
今やデカ物造形に関しては随分花形な事をやってるんだそう。

前回、その夫妻が東京に来た際にあれこれ話してくれたが
「○○さんの原型はスゴイ」「○○君も塗装めっちゃ極めてて、、」
という話にはじまって、とうとう
「いや、ちゅうかアレは変態やな、もう、変態の域にいっとるわ」
「うん、変態、変態」
と、凄腕の技術者というかアーティストを軒並み変態扱いしていた。


おかげで私は「アーティストちゅうもんは、やっぱり変態やないとあかんねやろうか、、、」とちょっと不安になった。









日記その2-----------------------------------




「柔軟剤」


実家から色々なものに紛れて「柔軟剤」が送られてきたのですが

私は「柔軟剤」というものを、いかように活用すればよいのやら

ちっとも分かりません。

以前にも、「柔軟剤」を貰ったことがあるのですが

使い方が分からないまま、押し入れオブジェとして観賞している間に

液体だったものが個体になり

「柔軟剤」ではない何かになってしまいました。



29年間、繊維がゴワゴワであることに

まったく不満をいだかずに生きてきました。

どちらかといえば、何事にもあまり不満をいだかない質なのですが

繊維がゴワゴワであることに関しては特に

おおらかな私であったのです。



「いいじゃない ゴワゴワ」









日記その3-----------------------------------




バナナの中の 広辞林

バナナの皮をむいたら、広辞林が入っていておどろきました
広辞苑じゃなくて、こうじりん
ゆうこりんじゃなくて、こうじりん

おーぅい、バナナはどこいったんだよーぅ







日記その4-----------------------------------






ある出版社の方から

「サイトの日記を更新してください」

という内容のメールを頂いた。


それに対して、以下のように返信した。


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○○様

ご無沙汰しております。

駄文を読んで頂き、それに叱咤をくださり
ありがとうございます。
深く感謝いたします。

WWW上に、独白の駄文を書き付けるようになったのは
凡そ7年ほど前からの事になります。

いくら集積しても、何物にもならない行為かと思いますが
何物にもなりえない何かというものについて
愛着を感じるようなたちですので
つづけてゆきます。



文章、もう少し鍛えます。


では、ご返礼まで。



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再度いただいたメールには、以下のように書かれていた。

「愛着を信じてください」



そして
言葉は、ピリっとした何かを感じさせるものがある
ということが大事なのだと。



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先日、プラネタリウムを訪れ
大平貴之さんによって開発されたメガスターによる星空を鑑賞した。

目惑うような惑星と恒星、銀河。

暗黒、いわゆるブラックホール。
光すら脱出不能な超重力の世界。

ダークマター
宇宙が、「閉じた宇宙」なのか「開いた宇宙」なのかを解明するのに
重要な役割を持つ、暗黒物質といわれるもの。


胸がキリキリと痛むような
壮大なロマンに満ち満ちた言葉たちが並ぶ。


手の施しようもなく、巨大な宇宙。






次ぎの日の朝、私は朝食にウィンナーと卵焼きを食べた。

卵焼きには、出汁とゴマ油を少々入れて。

天気が良かったので、洗濯も。

黄色のハンガーに、着古してよれたグレーのTシャツを吊す。




手の施しようのある卵焼き

手の施しようのある、黄色いハンガーとTシャツ




そういった物を、とても美しいと思う。

愛着をもって
集積してゆこう。







日記その5-----------------------------------



■やさしいひとのみわけ方■


千円札を手にして、お財布に入れる瞬間
ギクリとして「あっ」と声を漏らす事が度々あります。

「あれ?夏目くんやないの」
と思ってしまうのです。
ほんの一瞬間。

その度ごと、やはりそれは「野口くん」である
という事実にきづくのですがね。
繰り返し毎回。

はっきり言って、夏目くんと野口くんは
お顔や雰囲気がよく似ているのですよ。
「はとこ?」という程度には似ているのですよ。
はとこがどういう親戚関係だったか忘れましたけど
はとこ的類似値だと思います。

そんな訳で、私は千円札を財布にしまう、その瞬座
100回に1回くらいの割合で
「あれ?夏目くんですやん」
と思い、ギクリとしてしまうのです。


その100回に1回の「夏目くん」の内
そばに居て私の小さな叫びを聞きつけた人が
100回に1回の、さらに20回に1回くらいの割合で

「あぁ、いま、なんでビックリしたかわかったよ。ふふ」

と、言ってくれることがあるのです。


↑こういう人は、やさしいひとです。
もしくは、脳みその方向性が私とおなじひとです。






日記その6-----------------------------------





昨日の早朝、いいキブンで隅田川沿いを散歩していたら
西洋人風の男が、太極拳をやっていた。

と思ったが、どうも太極拳ではない。

めちゃくちゃ動きがスピーディなのだ。
通常の太極拳の三倍速くらいか。
しかも、太極拳っていうか、カンフーな気分が微妙に勝っている気がする。
太極拳しては早いし、カンフーにしてはぬるい。

私は、大亜細亜太極拳研究及び普及の会の名誉理事
とかではぜんぜんありませんが
その中途半端に「キブンだけ」で陶酔している様は

ちっっがーーーーう!あなたちっがーーーーいまーーす!!

とウソ西洋人風にツッコミを入れたいキブンである。
でも、国際親善の重要性について決して軽視しない私は、
「ラジオ体操でいいじゃん」とかそんな事いわないのだ。
彼における、ジャパンの河原でチャイナな体操をすることの重要性に理解の花束を。



つと目線を横にそらすと、彼の愛犬らしい犬がいた。
おすわりして、地面に鼻をふんふんとこすりつけて
時折ご主人の方を見やっては「まだぁ?」という顔をしていた。

こいつが我が両眼を疑う位、衝撃的にかわいかった。


雑種で、小汚い感じも私の好みだし
毛はもさもさとしているけど、長すぎず
全体的に愚鈍そうな、間抜けそうな丸みを帯びていて
精悍とは言い難い非戦闘員感
耳は垂れているし
生まれながらにして謝る才能に長けていそうな気弱さと哀愁
ご主人を待つことと、食べるのと、寝るのだけなら大得意
それ以外は、なんにもしません、なーんにも、テヘヘ


数歩も動かず、ただただ足下の地面の臭いだけを
ふんふんと気まぐれにかいでみては
「まだぁ?」と繰り返しご主人の顔を見上げる。


前後不覚に陥りそうなほど可愛い。

「オッマギョワイショヅオジェhカワイイjkフ8sdf!!!」

深呼吸して、心を静める。

「オマエ カワイスギル アホカッッッ!!!!」



と、まぁ、なんていうか思わず罵倒してしまいそうな位の可愛さでした。
あまりの衝撃に見舞われると
思わず人は意味なく事態を罵倒するのであります。






日記その7-----------------------------------





おしりである


またやられました。
日本の代表的オシャレスポット「表参道」に。

昨今、若い娘さんの「スカート丈短さ事情」ときたら、そりゃ誘惑しているどころか、もはや挑んでおる、と言ってよいようなパッツパツに短いものが散見され、同性でありながらもその危うさにドギマギひやひやさせられる場面がよく有るものです。

いたずらな一陣のそよ風が吹いたら
あーた、見えるやないの、パンツ
であります。
パーンーツーがーみーえーるーでーしょーーーーがっ
であります。


そして、、、折しも昨日は、花冷えの雨模様。
しとしとの雨も、横殴りの様相をおびようとする時のこと。

目の前をカツカツと歩いていた、エナメルブーツに黒いフレアという装いの女性。そのひらひらしたスカートを、きまぐれないたずらそよ風さん、、、じゃなくて、もう朝から吹きっぱなしの予定調和な風がピランピランと巻き上げていた。

そして、見えたのが上図。

まぁ、なんというか、Tバックとかいうパンツの一種であるところのアレでありましょうか。きっとソレでありましょう。パンツはそこに、確かにアル、のでしょう。

「パンツみえてますよ」って、、、
言葉としておかしくはありません。

けれども、私は日本中の老若男女の威光にかけて
断言したいと思ったのです。

「それ、すでに、おしりであります」って。

「お嬢さん、おしり、みえておりますが」って。



以前にも書いた通り、「オシャレと私」は四畳半のはじとはじに住まう距離感の間柄で、要するにオシャレに関して疎い私の事ですから、「今それ、オシャレ界で主流じゃん?みせオシリじゃん?」なんて切り替えされると、小声で赤面しつつ「そうなの、、」と言うしかないのですが、、



しかし、おっちゃんは、あんな昼日中の公道で、おしりに出会っちゃうなんて予想外だったよ。(「おしり」の前にあっては、人皆すべからく平等におっちゃんたるべしと言えましょう。)

オシャレな公道でいきなりおしりと出会って、おっちゃんにされてしまい狼狽える自分を、優しくきゅぅぅっと抱きしめてあげたい。。。
そんな風に思った昨日だったのでした。


※)えーと実は、「みせパンツ」があるくらいだし、「みせオシリ」っていうのもあるのかなぁ。。ほんとは今時の若者感覚に乗ってない私の無知であって、こんなの都会では日常茶飯事にあることなんかしら、、、と一抹の不安を感じているのですが、、、どうなんでしょぅ、、








日記その8-----------------------------------





WWWの隣人



4年間見続けた日記が、しばらく前に停止した。

彼女の日記に行き着いたのは、丁度インターネットのコミュニケーションに対する無闇な万能感が、とんだまやかしであることを感じ始めた頃。
wwwに投げ出された無数の名も無き独白は、決して世界に向けて発信などされていないという事を知った日の翌日。

blogやmixiのような相方向ツールではなく、あくまで単なる日記。
他者との交流に軽く背を向け、無遠慮に、でもひっそりと、wwwの片隅に居座る日常。
白地に薄いグレーの文字。味も素っ気もない、簡潔な画面。
面白い日記に出会うのは、ひとつのラッキーだ。


東京在住、私より一歳年下、OL、全く知らない赤の他人、多分きっと女性。


何て事ない日常だった。
私のそれに似てもいる。
全く別の誰かの日々とも似通っている。


優しい恋人が居て、友人と酒を飲み、下品なジョークを言う。

大学の社会人入試を目指すが、英単語はキューカンバーしか覚えられない。

恋人にふられ、職場を移転させられ、落ち込み、日記は突如停滞する。

数ヶ月して復活し、世の中のいけ好かない事どもに毒を吐く。

絵文字だらけのメールを書く62才の上司に慰められる。

可愛げのあるうっぷんばらしの、健やかな時間。

結婚資金をくずして新しい場所に引っ越しもする。

失恋から一年、彼女は猛烈な恋に落ちる。

今までになく、日記は新しい恋人との時間についての記述でうまる。

彼はロックンロールな人で、硬派で、とびきり優しく、食は太いし、快便、健康、たばこが旨い、かつどんは二杯食う。

彼は彼女をハニーと呼び、友人には「こいつ、オレのbitch」と紹介する。

彼は、酔って電信柱に激突した彼女をおんぶして三駅分歩く。

私が文章から感じ取る印象でも、正直、誠実、不器用さが伝わる。

貧乏だけどな。

そして移動手段は自転車。

東京の街を自転車に二人乗りで駆け回るロケンローとOL。

ありがちな風景と、ありそでなさそな日常。


ロケンローとOLだってよ!


彼女はアイロニーとニヒリズムに満ちた口振りをよくする。けれど達観なんてせずに現実にまみれてのたうつ逞しさを持つ。下品で口汚いギャグにロックな反骨をチラリとさせ、それでいて乙女らしい愛想がこぼれている。


フツーの日常を送ると言い張るフツーなのらしいOL。
毎日を愉快に、したたかに生きる、私より一つ年下の女性。

接触したことは無いので、彼女は勿論私のことなんかこれっぽちも知らない。

私がここに息し、生きてる事を知る人は何人か居るけど
まぁ、彼女はとにかく知らない。


半年前、突然彼女の日記が停止した。

「みんなかってに生きろ!ピース!」

だってさ。



大阪から東京に戻る車中、どういう訳か彼女のことばかりが頭に浮かんだ。

左から窓枠に侵入し、飛び去るように右に流れて消える車窓の風景と彼女。

関連性は全く無いなぁ。

でも、彼女の事ばかり考えるおかげで
さっき駅で買った文庫にまったく手がのびない。


彼女が日記に「これ、おもしれぇわ」と書いてたやつを
買ってみたんだけどさ。



そんなこんなな車窓の人。






うんこ!








----転載終わり-------






 

 
posted by 草子 at 16:21| 作業風景

いつか埋葬される命


下の絵は、どうせ上から塗りつぶすのだけれど描いてみたものです。
何回も塗り重ねる絵の具の下に、いくつもこういう「何か」めいたものを
思いつくままに描いています。



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それが何体も何体も描かれて、消されて、としていく訳なのですから
それって、いくつもいくつも、生まれない命を埋葬していくようなもの
なのかな〜っと思うのですね。
そう考えると、なんだか不思議です。

「何か」といっても、その日見たものとか、触れたものだとかの影響が
それはそれは恥ずかしげもなく如実に出るので
言い換えれば、その日その日を
何かめいたものに化けさせて、そして埋葬しているという感じでしょうか。

埋葬する命の分だけ、絵が「なにものか」になるのかな
なんてことをぼんやり考えます。


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手前にあるのは、ちょっと前にラクガキ的に描いたものですが
色味が似てる、と思ったので並べてみました。
「こんな色をつかう時期、気分」なんてのがあるのでしょうか。



 
posted by 草子 at 01:56| 作業風景

2009年01月05日

明けましておめでとうございます


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新年最初の仕事は、壁面に布をはって、大きい絵を描けるよう準備することと決めてました。
ちゃんと実行できてすこぶる清々しいです。

下塗りで白一色にするつもりが、その辺に転がっているペンキ缶を適当に開けて適当に塗りだしてしまい、おもむろにクレヨンで所々落書きしたりしています。
でもこれ、上から白を重ねるので結局は見えなくなっちゃう訳です。
だから最終的に目には見えなくなるんですよね。目視できない。
でも、存在としては確かに「ある」んですよね。息づいてる訳です。

目には見えないけれど「ある」
こういうことって、ファンタジーや超常現象の世界に限らず
こんなにも日常の中にしれっと存在しているよね、と思います。


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ブルーシートをはった段階。
このシートはもう今年の年末までこのまま。
右に見えるA4チラシは画家ささめやゆきさんの展覧会パンフレット。


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左端古いコンポの上のドライフラワーは
10年近く前に内モンゴルの草原で3歳の少女から買ったもの。
数度の引越にはらはら花を落としながらまだ生きている。
特に大事なものでもないけれど、恐らく死ぬまで傍らにあるだろうものの一つ。


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絵を描くことの歓びって、いつしか無心恍惚の域に入り込む事にあるのじゃないかと思います。
生身の私、現実、時間、空間が全て後ろに吹き飛んで、ほんのしばしながら「無」のような境地に行く感じがある。

きっとこの感触は絵に限らず、色々な行為の中に潜んでますよね。
音楽でもスポーツでも、詩歌でも。
「こっちではない側がある」っていう、不確かなのに実感のある手触り。


そんな訳で、この絵は完成させる事を目的としないで
ひたすら黙々と描きたいだけ好きに描きたいなあと思っています。

どんな絵にするとか何も考えていない。
どんな絵になるんだろうなあ

つくづく「絵を描く」って、無目的で無産的で変な行為だなあって思います。

ではでは、2009年もどうぞよろしくお願いいたします。




※今気付いたんですが、年末に「年初は、過去の絵を整理してウェブにアップする事から始めようと思います。」なんて事を書いてますね。
いきなり違うことから初めてしかも満悦顔とは、自分のいい加減さに自分で感心します。

今年も大変いい加減に生きてゆけそうでさい先が良いな、と思いました。

皆さまにとっても良い一年ですように。



 
posted by 草子 at 15:42| 作業風景

2008年12月30日

大掃除で見つけたもの


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大掃除をしていると、所かまわず乱暴に収納していた絵があちこちから出てきます。
思えば、大小あれこれの絵をかき集めたら
おそらく500点〜位はあるのだろうなあと思います。(特に多い方でもないです、多分)

久しぶりに自分の絵を見ると、技法も表現も画材も今と全然違っていたりして
「え、こんなマチエール使えるの、わたし」とか
「この部分の描き方気持ちいいなあ」とか
「何だこの不快なフォルムや外連味」とか
旧知の人に会ったような、見知らぬ人に出くわしたような
何とも言えない驚きがあります。

上の絵はおそらく2006年位の絵で、清里の友人の別荘に伺った際
女の子ばかり4人でぺちゃくちゃおしゃべりしながらでれ〜っと描いた絵です。
きゃぴきゃぴとっても楽しく語らいながら笑いながらケーキなぞ食べながら
という時間だったのに、何故に手元の絵はかように暗いのでありましょうか・・・
自分のことは自分では全く分からないものですね。


年初は、過去の絵を整理してウェブにアップする事から始めようと思います。




 
posted by 草子 at 20:03| 作業風景

2008年12月07日

大阪国際児童文学館へ

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この間、来年発行の児童書関連の冊子(というのかは?)の表紙を描かせて頂きました。
発行は来年の四月だそうです。
忘れた頃に届くので楽しみです。


ところで先日、昨今話題の大阪国際児童文学館に行ってきました。
詳細は近く報告ページなど作ろうと思ってます。
とても貴重な施設ながらギリギリの存亡危機渦中にあります。
ご興味お有りの方は以下のサイトなどへも飛んでみてくださいませ。


国際児童文学館の最新活動
http://www.iiclo.or.jp/hp/top.html

国際児童文学館の情報あり
http://www.hico.jp/

国際児童文学館を応援するサイト
http://homepage3.nifty.com/jibun-ouen/

大阪府立国際児童文学館がわかるQ&A
http://homepage3.nifty.com/jibun-ouen/005.html

大阪府立国際児童文学館
http://www.iiclo.or.jp/




http://soko.sblo.jp/
は、Diaryリンクから外しました。
NewとDiaryのページがかぶった状態になっていますが、その内なおします。
どうぞよろしくお願いいたします。



 
posted by 草子 at 01:40| 作業風景