2016年02月07日

2016年もよろしくお願いいたします。

2016年もあけてずいぶんたってしまいました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
お正月からあれこれと〆切りにむきあっていたので、ブログがなかなか更新できませんでした。

2016年は、アンソロジー、挿絵本の刊行、新聞の連載、絵本など、また新しいお仕事に取り組ませていただいています。
春には長編作も刊行される予定です。
(たいへん楽しみな状況で進行しており、深く感謝)
それぞれに自分にとってとても大切な仕事となります。
小説、絵本、童話にも順次とりくんでいく所存です。
長編小説のための取材にもあちこちでかけています。

昨年は複数の作家や編集者さんと、ドイツとポーランドに行き、戦争史や現今の社会問題、それからアウシュビッツ収容所の見学におもむくなど、大きな出会いと経験を得た年となりました。

ドイツでは、難民の支援にあたっている方や、ユダヤ人迫害史を伝える活動をしている画家の男性(70歳代の方で、幼少期に黄色いダビデの星をつけたユダヤ人夫妻をご覧になたっとか)、その他国内の事前取材においても、難民問題の支援にあたる方など、他者の命を思いはかるさまざまの活動をなさっている方にお会いしました。
それらの方々からは、内面から生ずる人としての品位のようなものを感じざるを得ないものがあり、自己の小ささを改めて認識することとなったように思います。

日本でもドイツでも、母国に極めて複雑な事情を抱える方々とお会いすることとなりましたが、直接に人とふれあってみれば、過酷な背景とは独立した命の輝き、エネルギー、人間自体の根本的な美質におどろかされ、このような、人の探りがたい根のところに明滅する「命の美質」というのは、どのように言葉を尽くしても表し得ないことを思い知らされます。もちろん、表しきることが出来ない前提があればこそ、人は表そうとする行為をやめないのだとも思いますが。

ときおり、「なんということだろう」とあ然となるほどに、人(他者)が、美しく見えることがあります。
この体験がなんであるのかを、正確に知ること語ることはむずかしいようです。
ふと相対したその人の背後に、はるかなる時の流れを感得します。
膨大な時間が、目の前にいるその人の、今のほほ笑みに注ぎ込んでいるのを、否応なく理解させられるようなひとときがあります。
視覚ではない器官によって感知される情報の多さを思います。


昨年は、さまざまにお世話になった方のことが、心に強く浮かぶ一年でもありました。
受けたご恩について、決して忘れないように、と思っています。
仕事をすすめる合間の息つぎとしてこのような文章をしたためることについて、ご海容いただけますと幸いです。

人生も創作も、これからもっと変化してゆきそうです。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
 
posted by 草子 at 19:30| その他お知らせ

2015年11月03日

テレビドラマ原案小説「トランスフォーム×ハイスクール1彼女は有罪」

NHKの番組「オトナヘノベル」のドラマ原案小説を執筆しました。
http://www6.nhk.or.jp/otona/

ウェブ上で小説連載を読むことができます。
「トランスフォーム×ハイスクール1彼女は有罪」

番組の放送日は11月9日になります。
今をときめく若手の俳優さんやアイドルさんが、私の生み出したキャラクターを演じてくださるそうですよ。
「オトナヘノベル」は、10代の高校生のさまざまな悩みやトラブルを取りあげる番組で、番組のMCは篠田麻里子さんとヒャダインさんです。

「トランスフォーム×ハイスクール1 彼女は有罪」
クールジェントルな深見条くんはじめバンドメンバーの有本世利や原大元が、偶然動画サイトで見つけた歌姫を探します。
ある小さなヒントから、とうとう歌姫を見つけた条。歌姫の意外な正体とは? 
そして、コープス・メイクをしていた歌姫の、過去に隠された真実とは?
中高生のみなさんはもちろん、大学生や大人の方も読んでいただけますと幸いです。
ヤマウチシズさんが素敵なイラストを添えてくださっています。
小説を味わってからドラマにのぞむと、「ほうほう」感があるかと。

自分の小説がドラマになるなんて初めてのことで、すごく楽しみです。
小説と番組、両方どうぞよろしくお願いいたします。
 

2015年11月01日

新刊『つくしちゃんとすぎなさん』まはら三桃・作、陣崎草子・絵、講談社・刊

新刊がでました!
『つくしちゃんとすぎなさん』まはら三桃・作、陣崎草子・絵、講談社・刊

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毎日新聞の西日本版で連載されていた物語が本になりました。
作者は次々に魅力的な話題作を生み出している、坪田譲治賞作家のまはら三桃さん。
大好きなあこがれの作家さんです。
本作の打ち合わせで、まはら三桃さんが「自分の中の”かわいい”を注いだ」とおっしゃっていて、わたしもつくしちゃんのかわゆさにノックアウトされていたので、「では、かわゆいピンクな表紙にしましょう!」という話になりました。
そして描き上がった表紙の絵は、自分でも「わあああ」と踊り出してしまうほどかわいい絵が描けたと思っていて、ひそかにとても気に入っています。
(原画の色が、ふわふわしてていいんです。ぜひどこかで原画飾りたいなあ)
ブックデザインは脇田明日香さん。とてもチャーミングな姿にしてくださいました。

物語は、つくしちゃんが友だちのるなちゃんから「あのツタの絡まった家には悪い魔女がいるらしい」とささやかれるところから始まります。

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お母さんがイギリス人のつくしちゃんは、グリーンの瞳をぱっちり開いて、お庭のむこうの「ある人」の正体をたしかめようとします。

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悪い魔女ってほんとうかな?
魔女って、すごーく痩せてるか、すごーく太ってるかのどっちからしいけど……。
やがてつくしちゃんは「名前がちょっとおそろい」であるすぎなさんと出会います。
すぎなさんは、魔女? それとも……。

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うーん? はてはて? となにかの謎について考えているようすのつくしちゃん。

つくしちゃんとすぎなさんを、いじわるな町会長さんや犬の光次郎、それにかわいい弟のふうちゃんや「ですます」調でしゃべるイギリス人のママ、お友だちのるなちゃんといった人々が囲み、物語はやさしくもときにユーモラスに、ときに切なく進んでゆきます。
物語に登場する、すぎなさんのお庭のさまざまな植物と、その料理法や意外な使われ方も楽しいです。

あたたかくて、やわらかくて、すこしさびしくて、おいしい。
そんな『つくしちゃんとすぎなさん』の物語、ぜひ手にとってくださいませ。



 
 
posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2015年10月31日

★新連載★ ウシクルナ!

なんとなんと、雑誌「飛ぶ教室」43号から、陣崎草子の新連載がはじまります!
http://www.mitsumura-tosho.co.jp/shohin/tobu/book_t043.html

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タイトルはその名も

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「ウシクルナ!」です。
「飛ぶ教室」の40号の童話特集に寄稿し、爆笑をはくしたとウワサのような幻聴のようなものが聞こえる、あの「特大にまちがってるサンタ」に、登場したサンタクローウシこと、ウシ。
あの図々しいおっさんウシが、なんとそのままずっと「ぼく」の家に居すわっていたのです!

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ガビーン、ウシ、いる!
蹄でごりごりと頭を押される上にボヨンとした謎の巨大なものを顔にのせられる「ぼく」こと、四葉四郎くん。
朝目覚めるたび、やっぱりウシがいることに衝撃と絶望を感じながらも、めげずに激しいツッコミでウシを攻撃していきます。

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「ウシクルナ!」については、近く特設ページを開設して、記念すべき第一回の「特大にまちがってるサンタ」を、少し読めるようにする予定です。
新連載「ウシクルナ!」を、どうぞよろしくお願いいたします!



 

2015年09月29日

【新刊】絵本『おこめようちえん』苅田澄子・作、陣崎草子店・絵、講談社・刊

新しい絵本が刊行されました。
『おこめようちえん』苅田澄子・作、陣崎草子店・絵、講談社・刊

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食べものが主人公の楽しい絵本をたくさん書いてらっしゃる、苅田澄子さんとの絵本です。
苅田さんの絵本は『いかりのギョーザ』や『じごくのラーメンや』など、いつもユーモアと大胆な冒険にあふれています。
本作は、そんな苅田さんの、食の決定版「お米」の絵本です。
もみがらのお米たちが、立派なお米になるために田んぼのそばの「おこめようちえん」にかよいます。
こがめもちくんや、あきたこまちちゃん、こしひかりくんなど、いろんな銘柄の個性的なおこめたちが、田んぼの周りに暮らすいろんな生き物先生に見守られ、泣いたり笑ったり怒ったりの日々をすごします。

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おこめようちえんでは、「おこめらしいあそび」をたくさんしますよ。

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運動会もあります!
おこめの運動会は、ふつうの運動会とは一味ちがいます。
そして、元気に楽しんでいるお米たちと先生たちのもとに「おそろしいアイツ」がやってきます。
お米たちはピンチをどうやって切り抜けるのか!?

さて、いろんなことがあった「おこめようちえん」
卒業した生徒たちは、それぞれどんな道を歩むのでしょう。

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「お米ってこんな食べ物にもなるんだ〜」
という美味しそうな食べ物もいっぱい描きました。

いまや世界中で親しまれている、食卓の主役、お米。
そんなお米が、はじめはどんな姿をしているのか、どんな環境で育つのか、そして、どういう種類のお米がどんな食べ物になるのか、といったあれやこれやを、お米たちのようちえん生活を通して楽しく知ることができます。

苅田澄子さんの物語はとってもユーモラスで大変化に富んでいます。
こんころりんのかわいいお米たちを、たくさん、楽しく描きました。
ぜひ、手にとっていただけますと幸いです。



 
posted by 草子 at 11:53| 本の仕事・著作

2015年08月07日

新刊『YA!アンソロジー 秘密』講談社

『YA!アンソロジー 秘密』(講談社)が刊行されました。
著者:小林 深雪  片川 優子  陣崎 草子  みうら かれん  安田 夏菜
絵:牧村久実

私は「秘密」をテーマに、短歌を題材にした「咲き誇れ」という中編を執筆しました。

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「咲き誇れ」は、歌人の枡野浩一さんの短歌との出会いがきっかけで交流が始まる、中学一年生の朝川朱里と、中学三年生の天川蒼一の物語です。

だれからも愛されないということの自由気ままを誇りつつ咲け  枡野浩一

物語は主人公の朝川朱里が、枡野浩一さんの歌集『ハッピーロンリーウォーリーソング』(角川書店)を図書室で手にし、歌集に収められた上記の一首に衝撃を受けるところから始まります。
朝川朱里と天川蒼一は、この歌集に短歌を書いた紙をはさみ、返歌を送りあいます。お互いを知らない者同士の「秘密」の交信。けれど、ふたりには何か他にも、人に明かしていないなんらかの事情があるようで……。

作中では、歌人の穂村弘さんの歌、『短歌ください』に掲載の冬野きりんさんの歌も引用させて頂いています。
また、天川蒼一の歌には、私、陣崎草子の歌集『春戦争』から、いくつかの歌を引きました。

何故生きる なんてたずねて欲しそうな戦力外の詩的なおまえ   天川蒼一(陣崎草子)

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牧村久実さんが、とても素敵な絵を描いてくださいました。
カバー裏の両サイドの二人が、朱里と蒼一です。
ふたりの中学生男女は、短歌を通してどのような心を交わしあうのでしょうか。

本書は小学校高学年〜中学生を読者対象としたエンターテイメント小説です。
私自身、小学校四年生くらいの頃に、氷室冴子さんが古典の「とりかえばや物語」を小説にしたコバルト文庫『ザ・チェンジ』に夢中になり、小説読書の扉を開いてもらいました。
本書が、今の小中学生のみなさんにとって、短歌の面白さへのいざないの扉となればよいなと思って書きました。

他の執筆陣のみなさんの作品もとても面白く、また、それぞれの作中の人物が少しずつ交錯し合う様子も楽しいです。
ぜひぜひ、手にとってくださいませ。


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「咲き誇れ」の扉絵は、分かるひとには分かる、枡野浩一さんの歌集の一頁のイメージです。
読者のみなさんが、本当に図書室や本屋さんで枡野さんや他の歌人さんの歌集に出会ってくださいますように。
あなたの学校でも、秘密の交信がはじまるかもしれません。



 
posted by 草子 at 09:03| 本の仕事・著作

2015年07月27日

【イベント】おばけ☆おばけ☆ファッションショー

8月1日(土)品川区立ゆたか児童センターさんで
おばけのファッションショーのイベントが開催されます。
児童文学作家の田部智子さんと講師として参加します。
ユニークなおばけをいっしょに作りましょう!
『おむかえワニさん』の幻灯朗読もします。

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【開催詳細】
おばけ☆おばけ☆ファッションショー
8月1日(土)午後1:30~4:30 先着30名
対象:乳幼児親子、小学生、中高生
会場:品川区立ゆたか児童センター
お問い合わせ:03-3786-0633
参加対象は原則、品川区民ですが、
区外であっても希望者が少数であれば参加可能かも、とのことです。

どんなおばけが見られるかな?
ご参加お待ちしております。
いっしょに夏のおばけたちと遊びましょう。
 
  
posted by 草子 at 16:10| 展示・イベント

2015年07月22日

制作進行中:絵本、挿絵、アンソロジーなど

制作まっ最中の作業風景です。

食べ物の絵本が大人気の苅田澄子さんとの絵本
『おこめようちえん』(講談社)9月の新米の時期に刊行予定です。

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ユーモラスな生き物の先生がたくさん出てきますよ。
どじょうのにょろ先生のむっちり顔、気に入っています。

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小さなこんころりんたちが、おこめようちえんで楽しい時間をすごします。
わたしたちの生活に欠かせない「お米」が、食べ物になってわたちたちの口に運ばれるまで、いったいどんなふうに過ごしているのか?
「お米」ってどういうものか、楽しみながら知ることのできる絵本です。
苅田澄子さんの絵本はどの絵本もユーモアがあって、とっても楽しいです。
『おこめようちえん』も、ようちえんや、生き物たちや、みんなで遊ぶ楽しさがつまっています。
どうぞお楽しみに!


それから、坪田譲治文学賞作家のまはら三桃さんとの本『つくしちゃんとすぎなさん』も制作進行中です。
こちらは毎日新聞で連載の童話の単行本化。

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描きかけのつくしちゃん。この後、背景を描き込んでいきました。

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チェックパターン。原画はとても綺麗な色合いで、我ながら描いていて嬉しくなっちゃいました。

まはら三桃さんの「自分の中の乙女成分をぶんだんに描いた」の言葉に触発されて「絶対かわゆい本にするぞ〜」と張り切った表紙の絵、デザイナーさんが原画を見て「これはすばらしくなりそう!」と言ってくださったとか。
こちらは初秋に刊行の予定です。

その他、8月初旬には、YAエンターテイメントからアンソロジー書籍が刊行されます。
短歌をテーマにした中学生男女の物語を執筆しました。
こちらは、詳細はまた後ほどじっくりと。

という訳で、毎日張り切って制作三昧の日々を過ごしています。
執筆の方もあれこれと進めております。
8月中に長編一本、9月にもう一本、なんとか頑張って上げたいと思います。
お待たせして、たいへん申し訳ありません。
妖しくも笑える短編連作集も、編集者さんと二人三脚で鋭意執筆中です。

さらに、これは刊行はかなり先になりますが、さるアンソロジーに短編を寄稿しました。
けっこうハードな短編で、何人かの方にすでに原稿段階で読んで頂いていますが、好評です。
自分もようやく「面白い!」と言ってもらえるものを、書けるようになってきたかな、「書く筋肉」が少しずつ鍛えられてきたかな、と、最近ちょびっとだけ思えるようになってきました。
この短編については、長編の企画化も進んでいおり、時節を投影したハードな内容でもあるので、しっかり取材を進めたいと思っております。

また、連載も2本はじまります。
こちらは、はちゃめちゃ爆笑童話を書いていく予定です。
なにかとたいへんなことも多いこどもたちに、おおいに笑ってもらいたいなと思っています。

一歩ずつ、なんとか制作を進めてゆくべく、精進したいと思っています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
  
posted by 草子 at 09:43| 作業風景

2015年07月01日

「絵本のいま 絵本作家2015-16」に掲載

玄光社さんの「絵本のいま 絵本作家2015-16」に作品を掲載いただきました。
玄光社さんの詳細ページはこちら。

また、掲載ページのPDFをダウンロードできるようにサイトにアップしています。
http://www.jinsakisoko.com/jinsakisoko_ehon.pdf
陣崎草子の絵の活用についてご相談いただく際など、自由にプリントアウトしてご使用ください。
(絵を無許可で商業利用することはご遠慮ください)

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絵は、『おむかえワニさん』(文溪堂)
『おかめひょっとこ』(作・最上一平、くもん出版)の絵をのせています。
自分でいうのも何ですが、私のページ、けっこう迫力あるなあ。
最近、ようやくちょっとは面白い絵を描けるようになったきたような気がしています。
でももっともっと変化して、もっと多様に面白くなってゆきたいです。
引き続き、お仕事のご依頼をお待ちしております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

なお、”2013-14年 この1冊”のコーナーでは、『まばたき』(穂村弘・作、酒井駒子・絵、岩崎書店・刊)について書いています。

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タグ: 絵本

2015年06月30日

小林一茶の俳句

登龍館さんの月刊絵本「仲良し文庫」

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俳句のコーナーにて、小林一茶の俳句に絵をつけました。
詳細は登龍館さんのウェブサイトで見られます。

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「夏山や 一足ずつに 海見ゆる」など二句です。
夏らしい陰影の清々しい絵を描けたと思っています。
ぜひご覧くださいませ。
 

2015年06月25日

『ユッキーとともに』が読書感想画コンクール課題図書に

『ユッキーとともに』最上一平・作、陣崎草子・絵、佼成出版社・刊
静岡県のなつやすみ読書感想画コンクール課題図書に選定されました。

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『ユッキーとともに』は小学校3、4年生の部に選定されています。
夏休みに『ユッキーとともに』を読んだ3、4年生のみなさんが、物語の内容や感想を絵にしてくださるとのこと。
『ユッキーとともに』の物語には、印象的なシーンがたくさん出てくるので、どのような絵が飛び出すのか予想がつきません。小学生のみなさんが、『ユッキーとともに』をどんなふうに絵にしてくださるのか、めちゃくちゃ楽しみです!
ぜひとも、夏休みの気分満点の『ユッキーとともに』を読んで、コンクールにチャレンジしてくださいね。

ちなみに担当編集者のFさんは『ユッキーとともに』を選んでくれた方はみんな「ギューってしたい!」と言っておられました!
私も『ユッキーとともに』を選んでくださったみなさんに、応援エネルギーを送りたいと思います。
物語を楽しんで、物語の世界を絵にする楽しさを感じてくださいね。
 
 
posted by 草子 at 15:00| 展示・イベント

2015年06月23日

『もどれっ!ルイ』増刷決定

『もどれっ!ルイ』矢部美智代・作、陣崎草子・絵、国土社・刊
増刷されました。
国土社さんの詳細ページはこちら

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茶色の子犬ルイと少年の切ない物語。

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ルイのいろんなポーズのカットがたくさんのってます。
たくさんのこども達の手に届きますように。
どうぞよろしくお願いいたします。

 
posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2015年06月17日

インタビューとパラレル宇宙

先般、とある季刊誌の方々がインタビュー取材にアトリエを訪問くださいました。
画像はそのとき撮影用の見せ絵として短時間で描いたもの。
無心に筆を動かしていても、なぜか身体的に心地よい地帯を探るという、人間の色彩感覚の不思議を思います。
こういう派手な画面の絵本もいつか描きたいと思っています。

インタビューしてくださった方々の命がピカピカと輝いて見えるという不思議な時間でもありました。
人ってそれぞれ美質が外部に顕れているみたいです。

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インタビューでも「素粒子が云々」「私たちはみんな粒子」などとまたもや観念的なことを述べてしまいましたが、ちょうど科学誌「ニュートン」の最近の号でも素粒子物理を元にしたパラレル宇宙の概念や、パラレル宇宙に存在する「あなたとまったく同じ素粒子配列の存在」について書かれています。つまり「あなた」とまったく同じ組成の人間が、別の宇宙に存在する可能性がある、と科学者が述べているのです。

雑誌「ムー」じゃなくて「ニュートン」でパラレルワールドが議論される時代になってきたのですね。この記事の内容が、自分自身の体感とも親和性があり、非常に興味深く読みました。

科学って慎重な分野である点が好ましいけれど、芸術家などの感覚鋭敏の者が天来のインスピレーションとして受け取る察知を、後追いしているという側面も、やはりあると思います。
科学者でも直感力に優れた人は、詩人と似たような性質を持っていると感じることも多いです。

多くの人々がまだ気づいていない、あるいは薄々感じているけれど明確にできていないものを「発見」する能力は、一見するとまったく関連性が無いように思える離れた存在や事象のつながりを見抜き、その関係性の芯を暴く力、解き明かす力と通じます。
詩歌の世界ではこの能力が非常に大きなウェイトを占めると思います。隠喩表現など、意味を正確にたどれなくとも、人々の腑に落ちたり衝撃を与えることがあるのはそのためではないでしょうか。
詩歌を読んでいると「うまく言えないが知っていた気がすることが書いてあり衝撃を受けた」という表現に出会うことがあります。これはその書かれていることが、「まだ全貌を解明はされていないが、この世界の誕生のときかそれ以前からある何らかの理」を、不完全であれ暴き、指摘しているために、受け手は衝撃を受けるのです。「おまえは知っていたはずだ」と鋭く指摘を受けるから、ハッとするわけですね。
私はときおりこのように考えます。
私たちは本当には「すでにすべて知っている」のかもしれないと。つまり「発見」とは、実は「思い出す」という行為であるのかもしれません。なぜなら詩歌は、「すでに知っていた気がすること」をこそ、新しく知らせてくれるように思うからです。

詩歌人は目に見えない「この世界の関係性の糸」をたぐる能力のある、超感覚の持ち主ともいえると私は感じています。重要な発見をする科学者もまた、平凡な日常風景の中から、まるで透視能力でもあるかのような直感で、科学的な発見の「カード」を引き抜いてくる、といった性質があるように感じています。
もちろん、毎日の地道な研究が重要であることは十分に理解しており、科学であれ芸術であれ、直感力と同等かそれ以上に修練や蓄積の力が大きいことは、体感としても心得ているつもりです。



 
posted by 草子 at 11:52| 作業風景

2015年05月30日

『ユッキーとともに』が増刷されました

最上一平さんとの本『ユッキーとともに』が増刷されました。
本の紹介はこちら
佼成出版さんのサイトはこちら

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最上一平さんの現実とファンタジーの交錯するしっとりと心に残る物語。
とても好きなお話で、絵も不思議な味わいの絵が描けたので、たくさん方に読んでいただけてとてもうれしいです。

最上一平さんとの本は、絵本『おかめひょっとこ』も、読んだ方から「ラストがとてもいい」「胸に迫った」とたくさんの感想を頂いております。
ぜひ、『ユッキーとともに』と『おかめひょっとこ』をどうぞよろしくお願いいたします。

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posted by 草子 at 00:00| 本の仕事・著作

2015年05月14日

新刊『わたしのタンポポ研究』保谷彰彦/著:挿絵担当

『わたしのタンポポ研究』保谷彰彦・著(さ・え・ら書房)が刊行されました。
挿絵を担当させていただきました。
http://saela.co.jp/isbn/ISBN978-4-378-03916-9.htm

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草花散歩会でもご一緒しているタンポポ研究者の保谷彰彦さんの待ちに待ったタンポポ本『わたしのタンポポ研究』がいよいよ刊行されました。
私は本文内の挿絵を担当させていただきました。

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昨年の「たんぽぽの幸い展」がきっかけとなって生まれた本書は、タンポポへの愛がぎゅ〜っと詰まった一冊となっています。
日本が世界有数のタンポポの国であること、そのタンポポの国日本にはどのような種類のタンポポが暮らしているのかといったベーシックな事から、不思議な繁殖方法を持っているタンポポたちの逞しい生存戦術についてのマニアックな話、そして、今、日本でタンポポたちの生態にどのような変化が起きているのか、といった研究の先端的な話など、まるまる一冊タンポポについて知ることのできる本です。

また、着目すべきは、目眩を感じるような、タンポポ研究者・保谷彰彦さんの地道なタンポポ調査や実験のレポートでしょうか。あるときは自転車で東京を、あるときは高山や離島や北海道に遠征して日本中のタンポポをアグレッシブに調査しに行く様子、調査の成果を持ち帰って研究室にこもり地道な実験にあけくれる様子には驚くやら感動するやらです。

今、日本でこれだけタンポポに詳しい方は片手におさまるほどでしょう。
ぜひ本書を手にとって、めくるめくタンポポ世界へおでかけください。
日本になじみ深い春ののどかなタンポポ野原の風景が、いっそう美しく幸いなものに見えることと思います。


 
posted by 草子 at 20:16| 本の仕事・著作

2015年05月11日

イベント報告:文学茶話会「子ども⇔大人のこんにちは児童文学」

4月26日(日)に、千葉県柏市の児童書と絵本の専門店ハックルベリーブックスさんにて、文学茶話会「子ども⇔大人のこんにちは児童文学」のイベントが開催され、パネルトークに参加してきました。

イベントの趣旨は、以下のようなものでした。

(1)まず前半に、とある4冊の児童文学、ヤングアダルト、青春文学からキーワードを引き、そのワードを元に参加者全員で物語を創作し、出来た作品を発表、物語をつくる楽しみを感じようというワークショップを行いました。

(2)そして後半では、参加者の中にテーマ書籍を書いた作家や、担当編集者が紛れていたことが明かされます。私も児童文学の作家として、覆面参加のような形でワークショップに加わりました。パネルトークでは他の作家や編集者、参加者のみなさんと児童文学についてさまざまと語り合い、意見交換する場を持ちました。
作家は坪田譲治賞作家の濱野京子さん、エンターテイメントなヤングアダルト作品で大活躍中のIさん、そして陣崎草子が、編集者は偕成社のSさん、講談社のKさんが前に出てお話しました。

◆今回、テーマ本としてあげられたのは、以下の四冊でした。


国家間の戦争による人々の痛みを、姿を消した「舞姫」と中立国にある戦災孤児を集めた学舎の少年少女の歩みを追うことで描く異世界ファンタジー。


一九六〇年代スペイン、戦争によって分断させられた人々の生活を背景に、一人の少年が人間や真実の裏と表を見つめ、葛藤し、成長してゆく姿を描く物語。


日本人の少年が主人公ながらシンガポールを舞台にした異色の戦争児童文学。ゴーストに接触することで多くの日本人が見過ごしてきた加害国としての歴史と出会う少年少女の物語。


友人たちと野犬捕獲阻止作戦を企図して奔走する中学生男子の物語。人間の社会に追われ、殺されようとする犬が、人間の少年に伝えることとは。


テーマ書籍はそれぞれに描き方は異なれど、戦争や、動物と人間の関係など、社会的な目線を持った物語であるという共通項から、「児童文学と社会性」というテーマを皮切りにトークが進行しました。
それぞれの作家や、本を世に送り出す編集者が、戦争や社会的な問題について書くとき、どういうスタンスを取っているか、また、どのような疑問や課題があるかといったことを聞くことができ、興味深い内容となりました。

メインテーマ以外には、以下のような話題も出ました。
・装丁の効果や、どのような装丁に惹かれて買うか。
・ヤングアダルトという名称をどう考えるか。
・児童文学の世界にはそもそも「大人の文学ではできない、新しくチャレンジングで実験的なことをしよう」という空気があった。
・絵本の作家と児童文学の作家の関係、遠さや近さについて。
・現役中高生のコミュニケーションの様態について。
・電子書籍について。
・こどもに本を読んでもらおうと思ったら、まず大人がもっと本を読めばよい。
・児童文学には大人も読まないと勿体ないような凄い作品がたくさんある。

ハックルベリーブックスさんのHPでも、レポートを掲載くださっています。
http://www.huckleberrybooks.jp/blog/archives/279.html

とても刺激的で充実した時間となりました。
ご参加くださったみなさま、ハックルベリーブックスさま、ありがとうございました。

 
posted by 草子 at 00:00| 展示・イベント

2015年04月24日

選書・B-bookstore〜元気が出る本屋〜

B-bookstore〜元気が出る本屋〜さんの「元気が出る本」に、選書とおすすめコメントを寄稿しました。
B-bookstoreは元書店員さんで現在はデザインのお仕事をなさっているヤタヨシヤスさんが企画運営されています。
さまざまなクリエイターに、「作品をクリエイトする中で刺激を受けたり、元気をもらった作品」をたずねるという内容です。
私は以下の二冊をおススメ本として挙げました。

『奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき』
ジル・ボルト・テイラー/著、竹内薫/訳 (新潮社)
http://bioodbord.blog103.fc2.com/blog-entry-1294.html

『独立国家のつくりかた』
坂口恭平/著 (講談社)
http://bioodbord.blog103.fc2.com/blog-entry-1295.html

おっ、と思うようなクリエイターの方が参加されていたり、絵本や児童文学もいろいろおススメ本にあがっていて面白いですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

私があげた上記二冊は、新しい世界の見方を教えてくれた、そんな本です。
世界観を変えてくれた本といえば、短歌ジャンルから選ぶなら穂村弘さんの歌集『ラインマーカーズ―The Best of Homura Hiroshi』か、歌書『短歌という爆弾―今すぐ歌人になりたいあなたのために』や『短歌の友人』といった本をあげると思います。
上記二冊とは異なる角度の「世界の扉」を開いてくれた衝撃の本。

絵本や児童文学のジャンルから選ぶとしたら何になるかな。
機会が与えられるようなら、いつか考えてみたいテーマです。
 
タグ:評論

2015年04月22日

千葉聡さん「ことばの冒険者たち」にて一首掲載

歌人、千葉聡さんの現代短歌ロードの連載「ことばの冒険者たち」にて
歌集『春戦争』より一首を引いてくださっています。
http://www.shintanka.com/256

千葉聡さんについては、エッセイ歌集『今日の放課後、短歌部へ!』刊行の折に、短歌誌「かばん」の12月号に評論「李徴は虎であることをやめる」を書きました。
また、このほど、現代歌人シリーズより千葉聡さんの歌集『海、悲歌、夏の雫など』が新しく刊行されています。
 
 
タグ:短歌 評論
posted by 草子 at 20:05| 短歌、詩

2015年04月21日

植物博士とゆく草花散歩と座学カフェ・5月

「植物博士とゆく草花散歩と座学カフェ」のイベントを開催します。
自然好きな方、親子づれ、お一人での参加、などなど大歓迎!
4月現在で、あと5〜10名はご参加いただけそうかな、という感じです。
ご応募、心よりお待ちしております。

草花散歩会、詳細・お申し込みはこちら

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2015年5月16日(土)11:00〜17:00頃迄(受付:10:40〜)
[開催場所] 長沼公園、および八王子セミナーハウス

自然豊かな八王子の長沼公園と八王子セミナーハウスで、草花を観察しながらお散歩する会をひらきます。ナビゲーターは植物博士の保谷彰彦、デザイナーの須佐岳彦、児童文学作家で歌人の陣崎草子がつとめ、ふだん見なれた草花をじっくり観察し、草花のくらしをさぐってゆきます。めくるめく不思議な自然の世界へ、いっしょにでかけませんか?

【開催詳細】
2015年5月16日(土)11:00〜17:00頃まで(受付:10:40〜)

[集合場所]
八王子セミナーハウス・ユニットハウスセミナー室A Map
[参加費]
大人(大学生以上)2500円、18才未満500円(※お支払いは当日。現金のみ。)

[概要]
・10:40〜 受付
・11:00〜 オリエンテーション、座学、解説
・12:00頃〜 昼食(お弁当:持参)
・13:00頃〜 1.5〜2hほど草花散歩。
・15:00頃〜 1.5hほど、お茶とお菓子を楽しみながら座学と発表会。

[昼食]
必ずお弁当等をご持参ください。(※セミナーハウスと公園周辺にはコンビニ等がございませんのでご注意ください。)
[服装など]
長沼公園には登山ロードに近い環境もあります。動きやすい服装と、すべりにくい靴でご参加下さい。
[持ち物]
お弁当、雨具、飲み物(近隣に自販機あり)、筆記用具、色鉛筆などの着色用具。
[参加人数]
20名まで(お申し込み順)
[その他]
※晴天の場合は長沼公園を中心に観察をし、雨天の場合は八王子セミナーハウス中心になります。また、雨の程度によっては、座学を中心としたプログラムになる可能性があります。

草花散歩会、詳細・お申し込みはこちら

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写真は先日、那須岳登山の帰り道に発見した在来種のタンポポです。
かなりの大輪でした。
種名はなにかな? 今度タンポポ博士に聞いてみたいと思います。
 
posted by 草子 at 18:37| 展示・イベント

2015年04月20日

「詩とファンタジー」に掌編ファンタジー「氷の中の人」寄稿

詩と絵と物語の雑誌「詩とファンタジー」の春翼号に、掌編ファンタジー「氷の中の人」を寄稿しました。
とある女性の氷像を作る女学生の話です。
http://kamashun.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=384653&csid=8

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畑典子さんが、とてもひんやりした雰囲気のある素敵な挿絵を描いてくださいました。
生まれてはじめて人様に挿絵をつけて頂き、感動です。
春翼号は「母」をテーマにした記念特集号になっており、宇野亜喜良さん表紙絵には、猛烈な母を持ち、歌の中で幾度も母を死なせた寺山修司さんのお顔が描かれています。

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私は今回、「そうだ自分も詩を投稿しよう!」と思っていたところに思いがけずショートストーリー執筆のお話をいただき、驚いたのですが、これからは詩の投稿の方もチャレンジしたいと思います。
「母の詩」のコーナーでは印象的な詩がいろいろありました。
内田麟太郎さんの詩にさすがにじわりとし、谷川俊太郎さんのエッジのきいた詩に胸をつかまれ……etc
よろしければ手にとって頂けますと幸いです。

また、「詩とファンタジー」では「ポエム31」の募集もはじまるそうです。
決まりは31音の一行詩。短歌の31音。短歌じゃない31音。興味深いです。
https://twitter.com/jinsakisoko/status/588841344505749504
応募規定についての詳細は、本誌をご確認くださいませ。
 
posted by 草子 at 18:09| 本の仕事・著作